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故・鈴木修 氏の”肝いり”新野球場の行方は? 物価高騰で事業費が増える可能性も 静岡県屈指の大型事業…今後の進め方を県と浜松市が議論

静岡県屈指の大型事業どういう形で実現するのでしょうか?

県が進める浜松市での新野球場計画のあり方などについて議論する県や浜松市の協議会が開かれ、それぞれの役割や今後の進め方などが話し合われました。

新球場の建設予定地(空撮)

1月28日午後4時から県庁で行われた県が浜松市に計画している新野球場のあり方などを議論する協議。

県屈指の大型事業の行方が注目されています。

落合健悟 記者:
浜松駅から10kmほど離れたこちらの土地が新球場の建設予定地となっています。そして、この計画は浜松の政財界にとっては悲願でもあります

地元・浜松市や経済界が建設を熱望する県の新野球場計画。

そもそもこの計画が浮上したのは今から10年以上前。2024年12月に亡くなった自動車メーカー・スズキの鈴木修 元相談役など浜松の経済界の要望を受けて川勝前知事が建設の意向を示しました。

静岡県・川勝平太 知事(当時):
スポーツのメッカ。浜松のスポーツ王国復活の拠点になるのではプロも注目するのではないかと思った

この計画は鈴木修 元相談役の「肝いり」として知られていました。

並行して老朽化した現在の市営野球場を解体し、その場所に新たな陸上競技場を造る計画も進められています。

期成同盟会の発足(2022年)

こうした計画に鈴木康友 知事も浜松市長時代から積極的な動きを見せてきました。

浜松市・鈴木康友 市長(当時):
(市営球場は)昭和23年に作られていて移転をさせなければいけない懸案事項。(新球場周辺を)スポーツの拠点にしていきたい

2022年には浜松市長をトップに据え市議や経済界、自治会のトップなどからなる期成同盟会が発足。

この期成同盟会などが中心となって強く求めているのは収容人数2万2000人規模のドーム型球場です。

ただ、ドーム型の場合の建設費は370億円と巨額…資材や人件費の高騰でさらに膨らむ可能性もあります。

浜松以外の地域からは慎重な意見も出る中、広く合意を得られる計画にしようと造られたのがこの協議会でした。

1月28日に開かれた1回目の協議会では「集客力があり、稼働率が高く、実現性のある」施設を目指すことが確認されました。

検討にあたるのは増井浩二 副知事や浜松市の副市長など県と市の幹部13人です。

28日は事務局からはスケートボードなどアーバンスポーツを楽しめる施設や合宿所など公園全体の基本計画案と合わせ、民間事業者のノウハウを活用することが説明されました。

核となる野球場については屋外型で収容人数1万3000人、収容人数2万2000人、ドーム型の球場、3つの案が示されています。

全6回の会合で3つのうちから最適な案をとりまとめる方針です。

議論の進展について知事や市長は…

静岡県・鈴木康友 知事:
かなり難しい方程式を解くようなもの。費用の負担をどうするか、民間の関わり方も含め相当いろいろ議論する必要がある。丁寧に浜松市や民間も含めて議論を進めていきたい

浜松市・中野祐介 市長:
非常に熱心に取り組んでもらっていた。鈴木修相談役が亡くなったのは、我々としても応援団という点で これからの先行きどうなるのかなというのはありますが、引き続きこれまでのご遺志を踏まえつつ、地域一丸となって実現に向けた取り組みを進めていきたい

事業費はメイン球場の他に周辺施設として145億円を見込んでいますが、物価高騰で増える可能性があります。

6回の協議で県と市の役割と合わせ費用負担も整理される予定です。

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