静岡市歴史博物館で1月7日から徳川家康の“本物”の刀剣が公開されています。「レプリカ」ばかりとの批判もあるなか、来館者増加の“呼び水”となるのでしょうか。
静岡市歴史博物館で7日に公開が始まったのが徳川家康の刀剣「越前康継」。家康の遺品の1つです。
この博物館が「本物」の展示にこだわったのにはある理由が…。
総事業費 約60億円をかけて、2023年1月にグランドオープンした静岡市歴史博物館。
市はNHKの大河ドラマの効果なども期待し、2024年度の来館者の目標を50万人にしていましたが、実際には20万人以上 下回る28万人あまりでした。
理由の1つとして挙げられるのが展示品です。
目玉としてきた2つの甲冑をはじめ、館内に展示されている資料の約4割がレプリカで、市民から厳しい意見も寄せられたといいます。
こうしたなか市が購入したのがこの「越前康継」です。
静岡市歴史博物館・鈴木将典 学芸員:
非常にきれいな状態で残っていて、一度も使われていないのでは?といわれている。打ちたてのような状態で400年前のものが現代まで残っているというのが一つの特徴
博物館によりますと、家康が駿府城に戻った大御所時代に将軍家お抱えの刀鍛冶 初代・越前康継が駿府に立ち寄り作ったものと考えられています。
家康の死後に徳川御三家へ分配された遺品の一つで、十男・頼宣が持っていたと伝えられているということです。
市が都内の刀剣商から約1800万円で購入しました。
訪れた人もじっくりとみながら思いをはせている様子でした。
来館者:
まず、きれいだなと思った。とても武器には見えない、芸術品みたい。これが400年前のものとはとても思えない
静岡市歴史博物館・鈴木将典 学芸員:
約400年ぶりに家康が持っていた刀が駿府、静岡に戻ってきた。家康にゆかりのある刀が歴史博物館所蔵になったので、ぜひ見てもらえたら
この刀剣は、2月2日まで静岡市歴史博物館で展示されています。