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「犯人であると決めつけたかのような発言をしながら自白を求めるなど供述に真摯に耳を傾けたものとはいえなかった」最高検が検証結果を公表 再審経て無罪となった袴田巖さんに対する捜査の在り方

袴田巖さん

1966年に当時の静岡県清水市で味噌製造会社の専務一家4人が殺害された強盗殺人放火事件で一度は死刑が確定した袴田巖さんが、やり直しの裁判を経て無罪となったことを受け、最高検は捜査の在り方などを検証し、12月26日に公表しました。

この中で、第2次再審請求審において2014年3月に静岡地裁が再審決定と判断しながらも、即時抗告を申し立てたことについて、審理を「不当に長期化したとは認められない」と結論付けました。

一方で、事件当時の捜査については「警察官の取り調べは任意性を欠き、検察官は警察の取り調べの影響を遮断する措置が十分ではなかった」とした上で、「検察官の取り調べも袴田さんを犯人であると決めつけたかのような発言をしながら自白を求めるなど、供述に真摯に耳を傾けたものとはいえなかった」と一定の不備を認めました。

また、検察官の証拠提出が不十分であったことにより、確定控訴審において裁判所にズボンのサイズを誤認させてしまい、「再審請求審の審理にも混乱を招いた」としています。

その上で、問題点を踏まえた対応策として最高検再審担当サポート室の体制強化や同様の組織を高検に設置することや再審に関する知見の集約と検察官への研修を通じた情報共有などを掲げています。

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