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2024年8月、南海トラフ地震の臨時情報が初めて発表され備えの再確認が呼びかけられました。
静岡県内では沿岸部の宿泊施設でキャンセルが相次ぐなど影響が出ましたが、どう対応すべきだったのか伊豆市では対応を検証する意見交換会が開かれました。
南海トラフ地震の臨時情報を初めて発表
8月8日、南海トラフ地震の想定震源域に含まれる日向灘を震源にマグニチュード7.1の地震が発生しました。
気象庁地震火山部地震火山技術調査課
束田進也 課長：
南海トラフ地震の想定震源域では新たな大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられます
気象庁は専門家で作る評価検討会を開き南海トラフ地震の臨時情報「巨大地震注意」を発表し、鈴木知事は県民に備えの再確認と落ち着いた行動を呼びかけました。
静岡県・鈴木康友 知事：
県民のみなさまには日頃からの地震への備えの再確認および地震が発生したらすぐに避難するための準備をお願いいたします。不確かな情報はすぐに他人に伝えたりSNS等で拡散しないでまずは公的機関など信頼できる発信元からの情報かを確認してほしい
市民は防災用品や備蓄品を求めて
村田彬 記者：
こちらの店では入り口近くの目立つ場所で防災グッズの販売を始めましたが、すでに一部商品は品薄になっています
県内のホームセンターなどでは防災グッズや備蓄用の水などが一時品薄状態となりました。
東海道新幹線も臨時情報の影響で一部区間で速度を落として運行したほか、西伊豆町では一部の海水浴場が遊泳禁止となりました。
臨時情報を受けた政府による注意の呼びかけは1週間で終了しましたが、影響は広い範囲に及びました。
「臨時情報」対応の検証のため意見交換
南海トラフの地震で最大10mの津波が想定されている伊豆市の土肥地区。
臨時情報のうち最も警戒が必要な巨大地震警戒が発表された場合、高齢者などが事前避難を行う対象地域となっています。
今回大きな混乱はなかったものの宿泊施設では予約のキャンセルが相次ぎ、売り上げが2023年と比べ1割ほど落ち込んだということです。
今回の臨時情報への対応について検証しようと土肥地区では9月18日夜、市や観光業者それに地域住民が集まり意見を交換しました。
土肥温泉旅館協同組合・野毛貴登 理事長：
キャンセルが相当出ました。お客様の問い合わせの内容は「臨時情報が出たけれどどうしたらいいのか」とお客様もどうしたらいいかわからないということ
また、伊豆地域の海水浴場は一部で遊泳禁止となり、統一した基準を求める意見も出ました。
住民：
西伊豆海岸はほとんど閉鎖されていたんですね、そのお客さんが土肥に流れてきて土肥の海岸がお客さんでいっぱいになっていた
今後の対策として高齢者など自力で避難できない人を各地区ごとに把握したうえで支援に行く人を決めておくことなどが提案されました。
伊豆市・菊地豊 市長：
何はしていいか、何は控えくださいと言うのかと準備しておかないと警戒が出たら考えますではかなり混乱すると思う。今回の教訓としてなるべく早く整理したい
今回の臨時情報を巨大地震にしっかり備えるきっかけにしていくことが大切だと言えそうです。
