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【伊東・大室山】アクセスから散策方法まで解説 リフトに乗って標高580mから伊豆七島を拝む

静岡・伊東市のシンボルといえば、プリンの様な形をした「大室山(おおむろやま)」。リフトで行ける標高500m超の散策路は、天気がいい日は伊豆七島や富士山のほか、横浜市のランドマークタワーまで見えます。ぜひ一度は訪れてほしい大室山の魅力を紹介します。

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山頂までリフトでたったの6分

大室山へは東海バスの路線バスで伊東駅からも、伊豆高原駅からもアクセスできます。1時間に1~2本程度運行していて、土日祝日には午前11時台に快速もあります。下車は「シャボテン公園」で。伊東駅からは約40分、880円。伊豆高原駅からは約24分、430円です。

車の場合も500台の広い無料の駐車場があります。リフト乗り場の目の前の駐車場が最も便利ですが、土日・祝日は混雑のため早めに埋まります。その際は少々離れた第2・第3駐車場での駐車となります。

浅間(せんげん)神社の鳥居

大室山のふもとに到着したら、赤く大きな鳥居がお出迎え。

浅間(せんげん)神社と書かれた鳥居は、かつて山自体がご神体として祭られていた時の名残で、安産と縁結びにご利益があるそうです。

リフト乗り場の入口

鳥居をくぐった先にある入り口から入場しましょう。左右に土産物店や飲食店があるため、リフトに乗る前に腹ごしらえするのもいいですね。

窓口でリフト券を購入し、スタッフへ券を見せて乗りましょう。リフトの往復代金は中学生以上が1000円、小学生が500円です。

・おとな往復(中学生以上):1000円
・こども往復(小学生):500円
・未就学児:無料
・団体おとな往復(20名以上):900円
・団体こども往復(20名以上):400円

山体保護のため、徒歩での登山は禁止されています。かならずリフトに乗りましょう。

周辺ではリフトに乗ってはしゃぐ明るい声が聞こえてきます

リフトに乗ったら、優雅な空中散歩を楽しみながら山頂へ向かいましょう。

周辺の景色や青い空、大室山の美しい緑を眺めながら風を感じる時間は最高にぜいたくです。地面からはそれほど高くはないため、高い場所が苦手な方でも安心です。

そっぽを向くと「写真いらないですか~ショボーン」と言われることも

山頂近くになると左手にかわいいカメラがあり、「笑って笑って~ハイ、チーズ!」と陽気な声で話しかけてくれます。

カメラの方を向いて、にっこり笑って記念撮影をしましょう。記念写真はリフトを下りてすぐの場所で販売しており、1枚1000円で購入できます。

360度の大パノラマで自然のパワーを得る

山頂の売店

リフトを下りたらすぐそばに売店があります。中では飲み物やソフトクリーム、軽食を購入できるため、近くのベンチに座って食べるのもよし。食べながら山頂の散策路を歩くのも最高です。

ゴミは必ずごみ箱に捨てるか持ち帰りましょう。

山頂にある団子店

向かいの団子店では、しょうゆ・みたらし・三色・チョコの4種類のお団子が購入できます。「すいか団子」など、時期によっては限定の味が販売されていることもあります。

大室山散歩のお供にちょうどいいですね。複数人でお越しの場合は、いろいろ注文してシェアしても楽しそうです。

真ん中のくぼみでアーチェリーが楽しめます

大室山は約4000年前の噴火により誕生しました。国指定の天然記念物です。

大室山の特徴のひとつであるてっぺんにある大きなくぼみは火口跡です。このような円錐台の形状をした火山はスコリア丘といいます。溶岩のしぶき(スコリア)が、火山弾と共に火口の周りに降り積もったため、このような美しい形状になったそうです。

大室山の火口跡はアーチェリー会場になっており、中学生以上が有料でプレーできます。道具一式がレンタルできるので手ぶらで大丈夫です。

・入場料 大人(中学生以上):500円
・道具代 弓・矢(5本)一式:2000円

散策コースのおすすめは左回りです。火口跡を右手に見ながら坂道を登っていきましょう。青い空が美しいです。

登りきると展望スポット、いよいよ大室山からの絶景とご対面です。

伊東市と相模湾方面を臨む

この日は天気が良く心地よい風が吹いていたため最高の大室山散歩日和でした。

伊東市内の街並みや相模湾の海、一碧湖などがはっきり見えます。海の真ん中には熱海市から船で行ける初島も。

左)伊豆大島 右)利島

散策路を歩いて行けば、東伊豆沿いの美しく青い海が臨めます。

本日は天気が良いため伊豆大島がはっきり見えました。さらに右手にうっすらと写っているのが利島(としま)です。

お地蔵さまが8体並ぶ「八ヶ岳地蔵」

散策路にはパワースポットが複数存在し、道中に祭られている「八ヶ岳地蔵」とよばれるお地蔵さまもそのひとつ。

かつて沿岸の漁師が、海上安全・海難防止祈願のために大室山の山頂へ奉納したとされています。山頂から海を見守ってくださっているのですね。

となりには「鷹羽狩行(たかはしゅぎょう)句碑」が置かれており、その句が刻まれています。

「伊豆は日のしたたるところ花蜜柑」

鷹羽狩行は日本を代表する俳人であり、伊豆を訪れた際に伊豆の初夏の日差しを“滴る”ようだと表現。伊豆の自然の豊かさをうたいました。

大室山の山頂のさらに最も高い位置

大室山の山頂において最も高い場所に来ました。歩き始めからここまで約15分ほどですが、スタート地点が非常に小さく見えます。

実は大室山の散策路はすべて同じ高さにあるのではなく、一部が高くなっています。

最高地点からの下り

最高地点を過ぎたらしばらくは下り坂です。伊東市の街並みが見える景色もよいですが、反対側には雄大な山景色と田園風景が臨めます。

1周が約1km、約30分でぐるっと回ることができます。

ゴール地点には大室山の看板が立っており、絶好の撮影スポットとなっています。大室山に来た際は、絶景を背景にぜひ記念撮影をしましょう。

下りもリフトの空中散歩で

下りもリフトに乗ります。大室山が国の天然記念物に指定されているため、山体保護から歩いて大室山を登ったり下ったりはできません。再びリフトに乗って空中散歩を楽しみましょう。

右下)伊豆シャボテン動物公園

リフトで上る際には見えなかった景色が見えるようになりました。

目の前には伊東市の大人気観光スポットである「伊豆シャボテン動物公園」が見えます。足元が急な斜面になっているため、少し高度感を感じ怖いかもしれません。高いところが苦手な方は頑張ってください!

リフトを下りた先には土産物店があります。お菓子やキーホルダーなど大室山ならではのグッズが販売されているので、記念にどうぞ。

さらに大室山リフトの入り口付近にはアイスクリーム店があります。下山後の小休憩にいただきましょう。

おすすめは、名物のサボテン味のソフトクリームです。どのような味かは食べてからのお楽しみ。

大室山は自然のパワーが得られる場所

大室山は、約4000年前に誕生した自然のめぐみです。リフトに乗って出発してから下山するまで、常に空・海・風・大地・植物の力が感じられる、まさにパワースポットでした。

山頂で景色を眺めているときは、なんだか自然にやさしく包み込まれているような気持ちになり、心身ともにリフレッシュができますよ。伊東市に訪れた際は、大室山へぜひお越しください。

■スポット名 大室山
■住所 静岡県伊東市池672-2
■リフトの運行時間 9:00~上り最終17:00 下り最終17:15
※10月~2月 9:00~上り最終16:00 下り最終16:15
■問合せ 0557-51-0258
■駐車場 自家用車500台・バス10台

取材/奥村奈央

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伊豆とダイビングが好きすぎて東京から伊豆へ移住。伊豆の魅力を伝えつつ47都道府県のダイビング制覇と世界中の秘境を潜りつくすことを夢見ているさすらいのダイバー!