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冬の寒い時期はお風呂につかり身も心も暖めたくなりますが、注意が必要なことがあります。これからの寒い時期は”ヒートショック”による事故が多くなるそうです。
”ヒートショック”とは何か、そしてヒートショックのリスク診断、さらに防止するには何に注意すればよいのか調べました。
急激な温度差で失神や脳卒中に
気温が下がってくると気をつけなければならないのがヒートショックです。
ヒートショックとは 急激な温度差によって引き起こる血圧の急な乱高下の結果、失神や脳卒中、心筋梗塞などの疾患が起こることです。
「高齢者の不慮の溺死・溺水」の月別件数をみると冬に多く発生しています。これはヒートショックの可能性が高いそうです。どう気をつければいいのでしょうか。
静岡県沼津市や伊豆市、伊東市など東部の4市3町をエリアとする駿東伊豆消防本部。
2022年に管内で要請があったお風呂に関する救急事案は423件でした。8割以上が高齢者です。
駿東伊豆消防本部 救急課
永岡貢 消防司令:
入浴時間が長いため家族が心配になり様子を見に行くと、動けなくなっている状態を発見して救急要請となります
駿東伊豆消防本部ではYouTubeで情報を発信し、注意を呼び掛けています。
脱衣所や浴室の温度差を少なくする
駿東伊豆消防本部 救急課
永岡貢 消防司令:
入浴前に浴槽のふたを開けておくなど、脱衣所や浴室の温度差をあらかじめ少なくしておくことが有効。また入浴前の飲酒は控え、同居家族がいる場合は家族に一声かけることも大切です
伊東市のホームセンターではストーブやファンヒーターなどさまざまな暖房器具を取り揃えていて、最近では小型のものの扱いを増やしているといいます。
ハンディホームセンター伊東店
市川裕之 店長:
ヒートショックは年配の方が心配なところはありますし、家族が心配して高齢の親のために買っていくことも見受けられます。寒い日が3日間、1週間と続くと買い求めるお客様も増えるので、気に入ったものや高機能製品は早めにお買い求めいただいた方がいい
ヒートショックは対策をとれば防ぐことができます。
これからますます寒くなる季節、自宅内の環境を見直してみてはいかがでしょうか。
駿東伊豆消防本部を取材したところ、お風呂に関する救急件数、重症・死亡事故は2022年は423件で、そのうち高齢者が84%を占めるそうです。
そのほか高血圧、糖尿病、不整脈などの持病がある方も多く、飲酒後の入浴も注意が必要とのことです。
総務省地域力創造アドバイザー
西原茂樹さん(元牧之原市長):
お風呂で亡くなるというニュースがこの時期多くなるので、お酒を飲んでからお風呂に入らないように気を付けてます。この時期は寒くなったり、暖かかったり着るものの調整は難しいね
あなたもヒートショック予備軍?
実は20~60代の男女2350人を対象に実施したリンナイの調査では、41%がヒートショック予備軍という結果だったそうです。
そしてその診断の基となったのが「ヒートショック診断テスト」で内容は次の通りです。
・入浴前に水分をとらない
・できるだけ食後すぐにお風呂に入る
・家族に声をかけずにお風呂に入る
・お風呂場が寒くても我慢する
・お風呂に入ったらすぐに湯船に浸かる
・あつあつの湯船に浸かる
・湯船から出るとき立ちくらみをすることがある
・湯を張るときに湯船のふたをする
・サウナに行ったら水風呂に入る
皆さんはいくつ当てはまったでしょうか?
今の診断で3個以上当てはまるとヒートショック予備軍だそうです。
西原茂樹さん(元牧之原市長):
たった3個で予備軍となると生活習慣から見直さないと大変だね
ヒートショックを予防するには
それでは、どうしたらヒートショックが予防できるか、まずは入浴時にできる予防策をご紹介します。
1つ目は浴室暖房機があれば使用してください。ない場合は、お湯を張っている間 湯船のふたをあけたままにするということでOKです。
2つ目は入浴前にシャワーを2~3分かけ流して浴室内を温めること
3つ目は入浴前にコップ1~2杯の水を飲むこと
そのほか「手足の末端から体の中心にかけてかけ湯」「お風呂の温度40℃ほど。熱くしすぎない」などが挙げられます。
ヒートショックは入浴時だけでなく、トイレや廊下、キッチンなどでも起きる可能性があります。
冷えが気になったときは「1枚羽織る」「スリッパを履く」などの対策が必要です。
また日本気象協会の「ヒートショック予報」をチェックすることも予防策の1つです。
こちらが11月29日の静岡のヒートショック予報です。
東部・伊豆はまだ「注意」ですが、静岡県内その他の地域は「警報」となっています。
寒さが厳しくなると温度差が大きくなりヒートショック事故のリスクが高まります。
高齢者だけでなく若い人も急激な寒暖差が起きないよう意識することが大切です。
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