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小さなカップに入った「わさび漬」が静岡のお弁当に入っているのを見かけたことはありますか? 明治8年創業のわさび漬メーカーで工場見学。ワサビの“ツ~ン”を全身で体験できる「辛味挑戦室」もあるんです。
静岡発のアイドルグループ、fishbowl(フィッシュボウル)の新間いずみが、予算1万円で行きたいところに旅をする「新間旅」。静岡市・西部編です。
気になるワサビのオブジェ
旅の予算は残り3770円。
ジェラートを堪能した用宗から、シェアサイクリングで移動すること約20分。到着したのは駿河区下川原です。
[自転車レンタル代 200円]のこり3570円
「見る工場」と書かれた看板の上に大きなワサビのオブジェが見えてきました。
次の目的地、田丸屋本店の「ステップインたまるや」です。
なぜここに来たかったのかと言うと、静岡名物「わさび漬」が好きだから。
わさび漬けは刻んだワサビが酒粕(さけかす)の中に入っていて、ご飯やかまぼこに付けて食べるのが定番です。
静岡県のアイドルとして活動していると、ロケの際のお弁当などには必ずと言っていいほど田丸屋の「わさび漬」が入っています。
好き過ぎてお弁当にわさび漬が出ると、他の人から分けてもらうこともしばしば。
そんな「わさび漬」の工場見学が静岡市でできることを知りました。
職人技“たるの紐かけ”
工場見学は入場料無料です。特に予約も必要ありません。
午前9時から午後5時までの間に、自由に来て自由に見られます。
田丸屋のわさび漬は全てここ「ステップインたまるや 見る工場」で作られています。
見学した時は、わさび漬がチーズに入った「カマンベールWASABI」の製造中。機械がチーズを箱詰めていく様子が見られました。
わさび漬けは取材時には製造していませんでしたが、VTR映像でその様子が流れていました。
お土産で売られているわさび漬けは、丸い“たる”に入っているのですが、たるに紐をかけるのは機械ではなくなんと手作業。
とても難しくて、ベテランでないとできないそうです。
1時間でなんと1人400個も仕上げるそうです。その職人技、時間が合えば直接見ることができます。
どの商品を何時頃作るかは日によって変わりますが、午前中の方が稼働しているラインが多いので、ねらい目です。
駅売りで全国に名を広め
続いて工場見学は、田丸屋の歴史ゾーンへ。
わさび漬は今から約260年前に静岡で行商人が発案したとされています。保存性が良く、お米をおいしく食べられる“ごはんのお供”として誕生したわさび漬け。
明治8年に創業した田丸屋本店は、2024年で創業149年を迎えます。
当時から変わらず田丸屋といえばのわさびのオブジェが目印でした。
静岡名物としてわさび漬の名が広がったのは明治22年。東海道本線が全線開通した年です。
静岡駅で列車の窓から車内の旅人へ手渡しするスタイルの販売を始め、わさび漬の丸型の“たる”を持つのが当時のトレンドとなり、旅人の中で大流行。たちまち全国に広まったそうです。
「辛味挑戦室」
田丸屋の歴史を感じながら工場を進んでいくと「辛味挑戦室」という変わったお部屋が。
ワサビの辛味は、ワサビを細かく刻むことで現れます。そんな辛味成分を全身で感じることができる部屋が「辛味挑戦室」です。
入ってみると、「辛さにチャレンジ さあ君もトライしよう」と書かれたボタンがありました。
辛味ボタンを押すと天井にあるダクトから、ワサビの香りが勢いよく噴射されます!
息をするとワサビを食べた時に感じるツンとした刺激が鼻に来ます。目がしみて開けられない人もいるそうです。
全身にワサビを浴びているようで、自分がわさび漬になったような気持ちになりました。
この「辛味挑戦室」は工場内の匂いを完全再現しているそうなので、この中で作業をするのは相当大変そう。
でもワサビ好きの私には、食欲をそそる癖になる空間でした。
ワサビ商品がズラリ!
工場見学を終え、お土産をみることに。工場の隣には広い販売スペースがあります。
人気のお土産をステップインたまるやの矢澤暁世さんに教えてもらいました。
金印 わさび漬樽入り
田丸屋といえばの一品、「金印 わさび漬樽入り(1458円)」
他のわさび漬より、ワサビの根茎が多く含まれている最上級品。ワサビの味をより強く感じることができます。
わさびのおいしいお塩
「わさびのおいしいお塩(270円)」は、今回の旅で訪れたとろろ汁の「丁子屋」にも調味料として置いてありました。おかべ揚げに付けた塩です。
しっかりと素材のうまさを引き出していました。
私の好きなところ同士にもつながりを見つけることができてちょっと嬉しいです。
わさビーズ
店内はわさびの商品であふれていて、いろんな商品に姿を変えるワサビのポテンシャルの高さに驚きます。
その中でも私が気になったのは「わさビーズ(ビン入り594円)」。
いくらのようなキラキラした新感覚の粒状の調味料です。
わさビーズをかまぼこに挟んだものを試食させてもらいました。
かむとプチッという食感とともにワサビの香りが広がり、それでいて辛味もしっかりあり、一度食べたらハマること間違いなし。
いろんな料理にトッピングできて、見た目もかわいい優れものです。
最後は私が工場見学に来る前から狙っていた「本わさび茶漬」と、試食して絶対お肉やお米に合うと感動したBBQスパイス「WASABBQ(ワサビービーキュー)~太陽と青空のわさび~」を購入しました。このお土産を読者のみなさんに抽選でプレゼントします。旅の最後の記事で応募方法をご紹介するので、お見逃しなく。
[お土産代 540円] のこり2598円
工場見学もでき、お土産もたくさんあるステップインたまるや。誇りある静岡名物「わさび漬」の魅力を再確認できました。
次回はこの旅最後のスポット、旅の疲れを流しに「サウナしきじ」に行ってきました。■店名 ステップインたまるや
■住所 静岡市駿河区下川原5丁目34−20
■営業時間 9:00~19:00 ※工場見学は~17:00
■定休 無休
■問合せ 054-256-1188
■駐車場 無料
取材/新間いずみ
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