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夏、静岡・焼津市を歩いていると必ずといっていいほど目にする「魚河岸シャツ」。カラフルにオシャレに進化していました。伝統文化として根付くファッションを残そうと、奮闘する商店を訪ねます。
伝統とファッション性が融合
焼津市中里にある「濱いち屋」。カラフルでオシャレな魚河岸シャツが注目を集めています。
テレビ静岡・小松建太アナウンサー:
初めて魚河岸シャツを着たんですが、動きやすいし涼しいですね
濱いち屋・川合優基 代表:
やっぱり涼しいのが一番の特徴です。着ていくと生地がどんどん柔らかくなって、もっと着やすくなると思います
カラフルでかわいい魚河岸マークは、濱いち屋オリジナル。
アームホールは広めながらタイトなシルエットなのが、濱いち屋のシャツの特徴です。
小松アナ:
シュっとしたオシャレな感じと、少しだぼっとした着やすさ、どちらもあるんですね
濱いち屋・川合さん:
実用性とデザイン性を融合して、いいとこ取りしました
もっと多くの人に愛されるための挑戦
昭和初期に焼津市浜通りで生まれたと言われる魚河岸シャツ。通気性が抜群ですぐ乾くことから水産加工業者の作業着として日常的に着られていました。
そんな魚河岸シャツを濱いち屋が手掛けるようになったのは今から13年ほど前でした。
濱いち屋・川合さん:
昔の魚河岸シャツは紺色や白などが多かったのですが、幅広い層に来てほしいと思いレインボーやヒョウ柄を作りました
小松アナ:
なにかきっかけがあったんですか
濱いち屋・川合さん:
私がお店を始めたのは26歳の時で、そのころは輸入雑貨やアパレルを取り扱っていたので、その知識を魚河岸シャツに取り入れました
これまでシンプルだった魚河岸シャツをカラフルに。
静岡県の郷土工芸品にも認定されている「注染染め」で色付けされている魚河岸シャツだからこそ、美しいぼかしやグラデーションが可能でした。
手ぬぐいは和テイストが人気
今では130種類以上のラインナップを誇る濱いち屋の魚河岸シャツですが、最近はシャツの生地で作った本染めの手ぬぐいも人気を集めています。
小松アナ:
シャツと同じ柄もあるので、おそろいの手ぬぐいを探すのも面白そうですね
シャツはカラフルなものが人気ですが、手ぬぐいは和柄の定番デザインが人気だそうです。特に人気があるのは鳥獣戯画のデザインです。
よく見ると普通の鳥獣戯画とは違うようです。
小松アナ:
ウナギやカツオ、富士山。オオグソクムシまで! 静岡とのコラボですね ※オオグソクムシは駿河湾の深海に生息する生物
濱いち屋・川合さん:
そうです。この鳥獣戯画は京都の高山寺の公認グッズで、この柄の手ぬぐいは濱いち屋限定のオリジナルデザインです
焼津では夏だけでなく1年を通して愛用されている魚河岸シャツや本染めの手ぬぐい。港町が生んだ伝統の地域文化として、これからも大切にしていきたいと川合さんは話します。
濱いち屋・川合さん:
魚河岸シャツは最初は外用に着て、だんだん生地が柔らかくなってくると寝間着として使用します。最後は台ふきとして使ったり、昭和初期にはおむつとして使ったりすることもあり、大切に使われる資源でした。この大切な魚河岸シャツを100年先も焼津の大事なファッション文化として残していきたいと思っています
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焼津市では夏に魚河岸シャツを着る「魚河岸クールビズ」を行っていますが、ニュースで取り上げるほど、焼津の風物詩となっています。オーバーサイズの魚河岸シャツを、いまどきのファッションとして着るのも、おしゃれだと感じました。
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