日本の最も東に位置する南鳥島の沖合の海底から採掘された泥にレアアースが含まれていたことがわかり、国産化の期待が高まっています。一方、静岡県内では国内に眠る「都市鉱山」から再利用を目指す動きが加速しています。
2026年1月、清水港を出航した地球深部探査船「ちきゅう」。2月には日本の最東端・南鳥島の沖合の深海から泥の採掘に成功しました。
7月、採掘した約50tの泥の分析結果の一部が公表され、ハイテク製品に不可欠で希少価値の高い複数のレアアースが含まれていたということです。
海洋研究開発機構は2027年2月から、同じ海域で約1カ月にわたり本格的な採掘試験をする予定です。
破砕する機械に運ばれているのは、圧縮された廃車です。
数分で細かく砕かれた状態に。使い終わった電子機器などの中に眠る再利用可能な金属資源などを例えた「都市鉱山」。
富士宮市などで産業廃棄物の回収やスクラップを手がける「エンビプロ・ホールディングス」のグループ会社で取り組んでいるのが、都市鉱山のリサイクルです。
VOLTA 営業課・菊田大樹 課長:
これが全国から回収した使用済みリチウムイオン電池です。電池のプラスチックや電解液を飛ばして、その後 破砕・選別して再資源化、最終的にブラックマスを作っていく
使用済みのリチウムイオン電池から得られる、黒い粉末状の物質「ブラックマス」。リチウムやニッケルなどのレアメタルが高濃度で含まれています。
この企業では独自の技術を生かし、年間約1500tを出荷していて国内有数のシェアを誇ります。
村田彬 記者:
こちらの場所は先ほどと雰囲気も変わって手作業で行われていると思うんですけれど
エコネコル・焼却灰金属部
竹川友祐 営業課長:
入荷してきたパソコンから記憶媒体のハードディスクを取り外し、基盤やネオジム磁石を取っている工場
パソコンのハードディスクから取り外していたのは、ネオジム磁石です。
レアメタルの中でも、世界の約半分の埋蔵量を中国が占めるといわれているレアアース。そのひとつがネオジムです。
村田彬 記者:
けっこう力をいれているんですけれども、取れない。かなり力を入れないと一度くっついてしまうと、なかなか強い
ネオジムを原料とする磁石は、一般的なものと比べ約10倍の磁力があり、製品の小型化や軽量化には欠かせない存在となっています。
しかし、一時的に磁力をなくすには加熱処理が必要で、コストも高くつくことから国内でのリサイクルが進んでいないといいます。
そんななか、この企業では自分たちで精製できるよう最先端技術を持つ海外の企業との連携を模索しています。
エンビプロ・ホールディングス
佐野文勝 社長:
非常にマーケットの小さな業界。その中で光る選別技術など、二ッチ(特化市場の)トップを狙う戦略を立てていきたい
現代の生活に欠かせないレアアースを日本の最東端で国産化へ、そして静岡でリサイクルへ。模索する動きが加速しています。
