目次
浜名湖のほとりにある「氷工房にはし」。看板もなく、表札は常に「準備中」の状態ですが、知る人ぞ知るかき氷の名店です。一体どんなお店なのか調査しました。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ目印は1本の“のぼり旗” 看板なし 表札は常に「準備中」
浜名湖の西気賀駅の近くに一風変わったお店があります。

看板は見当たらず、扉の表札には「準備中」の文字。

手がかりといえば“かき氷”と書かれた1本ののぼりが立っているだけです。

ここは「氷工房にはし」というかき氷店。代表の二𣘺一幸(にはし・かずゆき)さんが営んでいて、7年前、浜松の中心部からこの地へと移転してきました。
現在の店舗は元々うなぎ店があった場所で、奥浜名湖を見渡すことができるぜいたくな風景の中で、こだわりのかき氷を提供しています。
「うちは基本、予約でやっていまして、入られてもすぐできないので、常に準備中で営業していまして。あと名前も出してないので、わからないようにやっています」と笑う二𣘺さん。

看板を出さず、のぼりだけを目印にしているのにも、ちゃんとしたワケがあるのです。
予約制・メニュー表なしの独自スタイル
店内には、うなぎ店だった頃に使っていたメニュー表の枠だけが残っていますが、現在、メニュー表はなく、注文の仕方も一般的なお店とは大きく異なります。

氷工房にはし 代表・二𣘺一幸さん:
ご予約の時に、ソース・シロップとかは全部決めていただいてから、電話をもらうんですよ
電話で予約、さらにメニューも注文した上でお店に行かなければいけないという、ちょっと変わったシステムです。
その理由は、生のフルーツをふんだんに使い、ソースやシロップもすべて二𣘺さんの手作りというこだわりがあるため、準備にとても時間がかかるから。

ただ、こだわりはシロップだけではありません。
細かめとフワフワ 1杯で2つの食感
厨房にあるのは2台のかき氷機。

氷工房にはし 代表・二𣘺一幸さん:
うちはね、氷をかき分けていまして、“細かめ”と“フワフワ”
その食感を実際に食べ比べてみると、驚くべき事実が判明します。

“細かめ”は口の中で溶けやすく、一方の“フワフワ”はかたまっているような口当たり。
氷工房にはし 代表・二𣘺一幸さん:
皆さん見た目で“フワフワ”がいいって思われるんですけれど、実際に食べてみて口どけがいいのは細かめ。なので、うちは2つかき分けて出しています
1杯のかき氷の中で、場所によって細かめとフワフワを使い分けるという驚きのアイデア。これが「氷工房にはし」ならではのこだわりです。
40年あまりキャリアを持つ氷のプロフェッショナル
実は二𣘺さんの本業は氷の彫刻家。

40年あまりのキャリアで築き上げた技術が織りなす完成度の高い立体造形は、様々なイベントで人気を博し、クロアチアのザダル市から招待を受けたこともあるほどの実力者です。

さらに、氷の中に花を削り出す「フローラルアイス」では独自の工夫を重ね、日本屈指の美しさと評されています。
開発期間は1年半 渾身の“かまくらかき氷”
そんな氷を知り尽くしたプロフェッショナルが、“細かめ”と“フワフワ”の氷の特性を生かして作り上げたのが「氷工房にはし」オリジナルのかき氷、その名も“かまくらかき氷”。

名前の通り、かき氷は空洞になっていて、中にはアイスが入っています。開発に要した期間は1年半。二𣘺さん渾身の一品です。
この時期は甘夏のソースと練乳でいただく「かまくら甘夏練乳」(1,210円)。

外側の“フワフワ”な部分をほおばると、最高の口どけと甘夏のさわやかな風味が広がります。そして、かまくらの中に隠れたアイスは、まるで生クリームをぎゅっと凝縮したような濃厚な味わい。

かまくらの中にアイスを入れたのにも、ちゃんとした狙いがあります。
氷工房にはし 代表・二𣘺一幸さん:
かき氷に(アイスが)乗っていのはよくあると思うんですけれど、(アイスを)食べている間に(かき氷が)水になっちゃうのでね。なるべく溶けないように、かまくらの中に入れるっていう
試行錯誤の末に完成させた“かまくらかき氷”には、氷のプロとして長年思い続けているメッセージも込められています。
全国トップクラス!浜松の氷をもっと知ってほしい
氷工房にはし 代表・二𣘺一幸さん:
浜松は、全国レベルの上を行く氷を作っているんですよ。でも皆さん知らないので、もっとPRしなきゃと思って
うなぎの輸送用として昔から質の良い氷が作られてきた浜松。

氷工房にはし 代表・二𣘺一幸さん:
私は全国を回っているので(浜松の氷は)ベスト3に入るはずです。そのぐらい良いんですけど、誰も知らないのでうちで一生懸命PRしているんですけど

二𣘺さんのかき氷には、地元のすばらしい氷をもっと多くの人に知ってほしいという願いが込められていたのです。

かき氷シーズン到来も“幻”に
これからが、まさにかき氷季節シーズンの到来。ただ、二𣘺さんのかき氷はそろそろ“幻”に。というのも、7月~9月は本業である氷の彫刻で忙しくなるからです。
食べたい方は、ぜひホームページを確認の上、来店を計画してみてはいかがでしょうか。
■店名 氷工房にはし
■住所 浜松市浜名区細江町気賀10629-7
■営業時間 11:30~15:30 ※早めに閉店する場合もあります
■定休 ホームページ掲載の営業カレンダーを要確認
■問合せ 090-2188-4123
■駐車場 店舗前に4台・店舗近隣に4台
※予約制/ホームページを見てメニュー(ソース・シロップ)を決めた上で電話予約/支払いは現金のみ
【もっと見る!絶品かき氷の記事】
