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“憩い”と“防災”を両立した公園を整備 コンセプトは「伊豆の“ひなた”でまなぶ、あそぶ、つながる」

静岡県伊豆市が約18億円を投じて整備を進めてきた大型の公園が完成しました。東京ドームとほぼ同じ面積で市民の憩いの場や子供たちの遊び場として利用される一方で、別の役割も期待されています。

一級河川の狩野川や天城連峰を臨む伊豆市の“ひなた公園”。

園内には国内最大級と言われる高さ11mのネット遊具、通称・ザイルクライミングをはじめとした11種類の遊具が設置されているほか、水遊び場などが整備されていて、週末を中心に多くの家族連れでにぎわっています。

利用客:
芝生も広く、子供たちにもすごく安全で遊びやすいところ

利用客:
すごいく広く、水もあるし遊具もあるし楽しい

ただ、ひなた公園に期待されているのは市民の憩いの場という側面だけではありません。

伊豆市・菊地豊 市長:
拠点となる防災施設、普段は子供たちが一番心待ちしていた大きな公園、これを合わせて完成することができたので、とても大きな意味を持つ

駿河湾に面する伊豆市土肥地区。

ここは南海トラフ巨大地震により、最大で高さ10mの津波が地震発生から6分で到達すると想定されています。

このため、2024年夏にオープンしたのが“テラッセ オレンジトイ”です。

施設には地場産品を買うことができる店や地元の食材を楽しむことができる料理店があり、普段は交流拠点としての役割を担う一方、地上4階建ての建物はいざという時に住民や観光客など、約1200人が避難できる施設となっていて、こうした津波避難タワーと観光拠点が一体となった複合施設は全国でも初めてです。

今回整備された“ひなた公園”は土肥地区から車で約30分。

公園に隣接する危機管理センターには市の危機管理部門が常駐していて、災害時には対策本部が置かれることになっています。

また、1.9ヘクタールに及ぶ芝生広場は巨大地震や津波が発生した際にヘリポートや支援物資の集積拠点として使用されるほか、応急仮設住宅を建設するスペースにもなります。

伊豆市・菊地豊 市長:
基本的に一番大きなリスクと考えているのは“津波”。土肥地域が津波で被害を受けた時にはまず(宿泊施設などに)2次避難までしてもらった後、最終的にはここで仮設住宅。ここだけで約200戸建つ。伊豆市内でしっかり土肥の人たちを受け入れて、そして復興して帰ってもらう。そのための一番大きな拠点がここになる

2024年1月に発生した能登半島地震では道路の寸断に伴う孤立やインフラの復旧に時間を要するなど、半島特有のリスクが浮き彫りとなり、避難先から元々の居住地域へ戻らなかった人も多かったと言われ、実際に2025年行われた国勢調査の速報値では2020年に1万3000人だった石川県珠洲市の人口が8500人へと激減しました。

このため、伊豆市は“ひなた公園”が災害に伴う人口減少を食い止めるための最後の砦になると考えています。

伊豆市・菊地豊 市長:
伊豆市においては市内に海岸部と内陸部があり、そこをセットで(防災拠点を)提供できた。いかなる災害が起こっても最後はここで守り切る。改めてそう言う決意ができた

“ひなた公園”では災害時に炊き出しが行われることも想定されていることから、6月5日には訓練が行われました。

伊豆市赤十字奉仕団・根本寿美子 委員長:
調理室ばかりでやるのと、こういうところでやるのは違う、準備もここにボウルやザルなど、いろいろ炊き出しの用具があると助かる

伊豆市・菊地豊 市長:
災害対策というのは、普段使い慣れていることが大切。土肥のみなさんにも時間がある時にはこちらに来て使ってもらいたい

公園のコンセプトは「伊豆の“ひなた”でまなぶ、あそぶ、つながる」。

普段はにぎわいの場として活用しながらも訓練などを通じて防災意識を高めることが、いざという時に“ひなた公園”の機能を最大限発揮させることにつながります。

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