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【菊川・赤レンガ倉庫】文化材登録の決め手は「穴」 明治時代のお茶の歴史が息づく建物を見学

静岡・菊川駅から歩いてすぐの場所に、赤レンガ造りの建物があります。明治時代のお茶の歴史が刻み込まれ、国の有形文化財にも登録された赤レンガ倉庫が、どんな場所なのか調査しました。

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突然現れた赤いレンガの建物

JR菊川駅から南へ、グリーンモールと呼ばれる遊歩道を歩いていると、赤いレンガの外観がひときわ目を引く建物を発見。

入口に近づいてみると、看板には「この赤レンガ倉庫は明治33年(1900年)に建てられた製茶工場の一部」と書かれていました。そう、ここは茶どころ菊川の歴史的建物だったのです。

昔のお茶の生産工場の一角

立ち寄ったのは、菊川駅から徒歩2分のところにある「菊川赤レンガ倉庫」です。

周辺の近代的な街並みの中で、存在感を放っています。

菊川赤レンガ倉庫(菊川市堀之内)

館内に入ると、赤レンガ倉庫の管理をしているNPO法人「菊川まちいき」の大橋隆夫代表が迎えてくれました。

大橋さんにどんな建物なのか聞いてみると、やはり昔はお茶の生産工場の一角だったとのこと。

製茶工場の中でも「合組(ごうぐみ)」といって、お茶をブレンドする場所だったそうです。

菊川市初 2014年に国の有形文化財に登録

この赤レンガ倉庫が建てられたのは1899年(明治33年)。

茶どころ菊川の歴史を今に伝える貴重な建物として、2014年に国の有形文化財に登録されました。

文化材登録の決め手となった「穴」

そして、この建物が国の有形文化財に登録された決め手となったのが、床に残っている「穴」の跡。1階の床と天井に見ることができます。

いまは塞がれていますが、これが、「合組」に欠かせない穴なのだそうです。

合組の穴の跡

この「穴」をどのように使うのか聞いてみました。

NPO法人 菊川まちいき・大橋隆夫代表:
この穴に柱を立てて板をはめて、2階から種類の違うお茶の葉を落として層にするんです

大橋さんによれば、穴に柱を立てて、柱と柱の間に板をはめて壁のようにした上で、2階から種類の異なる茶葉を順に落として層にし、片側から熊手でかいてブレンドしていたとのこと。

合組の様子が分かる当時の写真と資料

なんとも原始的でありながら、合理的な手法です。

最初は「この穴、邪魔だな」と思っていたという大橋さんですが、大学の先生が調べに来てくれて「これは合組した跡だ」と判明。

合組の跡がこれほどはっきりと残っているのは、日本全国でここだけという非常に貴重な場所なんです。

合組の穴の跡

それ以来、傷がつかないようにテープを貼って大切に保存しています。

明治のお茶はアメリカへ渡っていた

明治時代、このあたり一帯はお茶工場が立ち並ぶ、緑茶の一大生産拠点でした。

明治41年堀之内駅(現菊川駅)周辺の様子

ここで作られたお茶は、鉄道を使って清水港へと運ばれます。

その後、アメリカへと輸出されていたそうです。

清水港で茶葉を積む様子

赤レンガ倉庫には、当時の輸出用ラベルなども展示されています。

松に止まるフクロウの絵に「JAPAN TEA」と大きく書かれたものを見つけました。

輸出用ラベル 蘭字

菊川まちいき・大橋代表:
これは「蘭字(らんじ)」といいます。オランダの「蘭」からきています

大橋さんによれば、この蘭字の起源は中国で、オランダ経由で中国の茶葉がアメリカに輸出された際に使われていたそうです。

それが日本茶にも使われるようになり、色鮮やかな蘭字の世界が花開きました。

お茶を輸出する際に使用する木箱

菊川まちいき・大橋代表:
カラー印刷などがない時代に、日本が唯一カラーにできたんです

なぜなら浮世絵の技術があったからです。どのラベルも味があるオシャレな仕上がりでした。

蘭字を見ていると、菊川のお茶が世界に流通していたという壮大な歴史を感じさせてくれます。

輸出用ラベル 蘭字

赤レンガ倉庫の見学は日曜のみ

この赤レンガ倉庫の見学ができるのは、日曜日のみなのでご注意ください。

地元愛あふれる大橋さんたちの楽しいお話が聞けるかもしれません。

菊川赤レンガ倉庫は、ギャラリーやコンサートの会場としても利用できます。詳しくはサイトをご覧ください。

菊川赤レンガ倉庫の館内の様子

「菊川赤レンガ倉庫」では、明治から続くお茶の歴史、さらに珍しい「合組」の跡も見ることができます。ぜひ日曜日を狙って、訪れてみてください。

■施設名 菊川赤レンガ倉庫
■住所 静岡県菊川市堀之内1425
■開館時間 10:00~12:00
      13:00~15:00
■休館 月~土
■問合せ 0537-28-8535
■入館料 無料

【詳しく見る】菊川赤レンガ倉庫のサイト

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