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玉露の三大産地である静岡・藤枝市の朝比奈地区にある「玉露専門店 como」。店の人に「浴びるほど飲んで」とすすめられるまま、飲み比べをしました。ここに来たなら“狂ったように濃い”という抹茶「黒翠」もチャレンジしてみてください。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ店名の由来は玉露栽培の“こも”
静岡・藤枝市にある東海道21番目の宿場町・岡部宿。周辺を散策すると、古き良き街並みの中に隠れた裏スポットが点在しています。
JA岡部営業所近く、旧東海道から裏道に入って10分ほど歩いた場所で見つけたのは「朝比奈玉露専門店como(コモ)」でした。

店内ではいろいろな種類のお茶が売られています。まず気になった店名の由来を聞きました。
como・ティムチャック淳子さん:
コモと言いまして、茶の木に被せる“わら”が「菰(コモ)」と呼ばれるんです。収穫の20日ぐらい前にかけることで、直射日光を遮ってうま味と甘みがあるお茶を作ります。この製法から、お店の名前が来ています

茶畑とコモの写真が壁に貼られているので、玉露の栽培法がよくわかります。この伝統的な栽培方法こそが、朝比奈玉露の品質を支えているのです。

生産者の名前が付いた玉露たち
店内の一角が玉露のコーナーになっています。玉露と言っても種類が豊富。
パッケージには、「東平」「信也」「昇」といった人の名前が付けられています。

como・ティムチャック淳子さん:
生産者の名前を商品名にさせていただいています。生産者の作り方では味が違いますし、もちろんこの品種ごとの味の特徴がございます
藤枝市岡部町の朝比奈は八女(福岡県)、宇治(京都府)と並ぶ日本三大玉露の産地です。その中でも生産者ごとに異なる味わいを楽しめるのが、この専門店の魅力といえるでしょう。

3種類の玉露飲み比べ体験
店内では、厳選された3種類の玉露を飲み比べることができます。
「きょうは朝比奈玉露を全身に浴びるほど飲んでいって」と言われ、期待が高まります。
王道の玉露「さえみどり」

最初に出されたのは「さえみどり(1袋250円)」という品種です。湯のみに注がれた玉露は、意外なほど色が薄いのが印象的でした。
玉露はいいものほど色が薄いと言われているそうです。
しかし一口飲んでみると、苦みとも渋みとも違った、独特の味わいが口に広がります。薄めの色からは想像していなかった強い味です。

como・ティムチャック淳子さん:
ちょっとシーフードスープのみたいな、魚介だしのような。さえみどりは教科書通りのスタンダードな感じです
1杯目、まずは王道の玉露を味わいました。
個性派の玉露「ごこう」

2杯目に出されたのは「ごこう(1袋250円)」です。
1杯目とはまったく異なる味わいで、お茶らしい風味がありながら、喉を通った後にだしのような味わいがほのかに感じられます。

como・ティムチャック淳子さん:
玉露の中でもだいぶ変わった味ですよ。好きな方はすごく好きです
玉露といっても、それぞれ全く味が違うことがわかった2杯目でした。
巨匠の玉露「東平」

そして最後に出されたのが「東平(350円)」です。
東平、というのは生産者の名前。朝比奈地区が誇る巨匠、「宝」のような人物だといいます。
como・ティムチャック淳子さん:
東平さんは朝比奈玉露のキングです

東平さんとは玉露名人の前島東平さんです。
前島さんの玉露は、世界のお茶が集まるコンテスト「世界緑茶コンテスト」で最高金賞を2023年、2024年と2年連続受賞しています。
今回試飲する「東平」は秘密のブレンドで仕上げているそうです。
3種類を飲み比べることで、口の中で玉露の奥深さが重なり合い、まさに究極の味わいが完成します。
“狂ったように濃い”抹茶「黒翠」
表の玉露を堪能した後は、いよいよ裏メニューの登場です。それが市販のものの6倍以上の量の抹茶を使った“究極の抹茶ラテ”、その名も「黒翠(こくすい 1袋190円)」です。

黒いパッケージに入った「黒翠」は、見た目からしてただ者ではない雰囲気を醸し出しています。
そして実際に飲んでみると、その抹茶の濃さに驚かされます。市販の抹茶ラテが約2~5gの抹茶を使用しているのに対し、「黒翠」には29gもの抹茶が使われているのです。
como・ティムチャック淳子さん:
“狂ったように”抹茶を入れました。苦いですが、ゴクッと飲むときには「これで正解だ」と思いませんか

抹茶好きをうならせる商品をと、極限まで濃くした黒翠は、もうあと1%も増やせないほどの濃さなのだそうです。
まさに抹茶のパワーを喉に叩きつけられるような、専門店ならではの圧倒的な一杯でした。
岡部宿で出会った朝比奈玉露専門店 comoでは、日本三大玉露の一つである朝比奈玉露の奥深さを存分に体験できます。
生産者ごとに異なる味わいの玉露飲み比べから、限界まで抹茶を詰め込んだ「黒翠」まで、お茶の新たな魅力に出会えることでしょう。
■店名 朝比奈玉露専門店 como
■住所 静岡県藤枝市岡部町内谷964-36
■営業時間 9:00~17:00
■定休 木・年末年始
■問合せ 054-667-2288
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