掛川市

【掛川・まるまろ】冬だけオープン 茶農家が焼くお茶色の「たい焼き」!

静岡・掛川市の「お茶屋のたいやき まるまろ」は、11月から翌年3月までだけオープンするたい焼き店。50年以上続く茶農家が、お茶に親しんでほしいという思いから、まろやかでお茶に合うたい焼きを作っています。

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茶農家が焼く縁起のいいたい焼き

お茶屋のたいやき まるまろ(掛川市入山瀬)

東名・掛川ICから車で約8分。掛川市入山瀬にあるたい焼き店「お茶屋のたいやき まるまろ」は、冬(11月~3月)だけオープンします。

まるまろは地元の人やお茶好きの間で、ひそかに親しまれている存在。冬になると、このたい焼きを楽しみに訪れる人も少なくありません。

丸くて今にも跳ねそうなたい焼き

まるまろのたい焼きは丸くて、今にも跳ねそうな形です。その姿は“タイが海から跳ね上がる瞬間”をイメージしています。

「食べたら、なんだかいいことがありそう」。そんな楽しい気持ちにさせてくれるのは、まるまろのたい焼きならではです。

「まるまろ」に込められたストーリー

緑色をした生地には、深蒸し茶を100%使用。

店名の「まるまろ」は、深蒸し茶のまろやかな味わいと、長年変わらず使い続けてきた丸い焼き型から生まれた名前です。

ロゴマークも「ま」に丸を描いた親しみやすいデザイン

見た目も味も“まるくて、まろやか”。ロゴマークも「ま」に丸を描いた、親しみやすいデザインです。

まるまろのたい焼きには店で広報を担当する青野友喜さん・有沙さん夫婦。

お茶屋のたいやき まるまろ 青野友喜さん・有沙さん

青野さんの家は、深蒸し茶専門で50年以上続く茶農家「山喜製茶組合」です。

しかし近年は「急須はちょっと面倒」という声も増え、お茶離れが進んでいます。

2008年、友喜さんの両親が「お茶にもっと親しんでほしい」とたい焼き店を立ち上げました。

山喜製茶組合の直売店「茶店やまき」(掛川市入山瀬)
その一角に「まるまろ」があります

現在は友喜さん有沙さん夫婦がその思いを受け継ぎ、お茶に合うたい焼きを広めています。

まるまろ・青野有沙さん:
お茶って本当においしいんです。農家だからこそ、おいしいお茶があるということを伝えたいと思いました

和紅茶とたい焼き

地域の食材もできるだけ生かしています。

たい焼きの生地には、地元産の小麦粉や米粉を使用。季節限定のあんやドリンクには、自家栽培のユズやレモン(無農薬)など、できるだけ身近な素材を選んでいます。

農家だからこそ届けられる、やさしくて、どこかほっとする味わい。ひとつひとつ丁寧に焼き上げられたたい焼きから、思いが静かに伝わってきます。

定番と季節限定 どれもお茶に合う味

つぶあん・カスタード・月替わりの限定あんの3種類

たい焼きの種類は、つぶあん・カスタード・月替わりの限定あんの3種類。

・つぶあん 210円
・カスタード 210円
・(12月限定)クリスマスホワイトチョコ 230円

一番人気のつぶあんと、やさしい甘さのカスタードが定番のたい焼きです。どちらもお茶との相性を考えて作られており、甘さ控えめで、最後まで飽きずに食べられます。

つぶあん 210円

そして12月の限定あんは、クリスマスホワイトチョコ。

とろりとしたホワイトチョコレートが口の中に広がり、寒い季節にぴったりの味わいです。

「雪が降ったらいいな」なんていう、作り手の楽しい思いも込められているそうです。

クリスマスホワイトチョコ(230円)

定番から季節限定まで、どのたい焼きもお茶に合う味わいです。皮には自家製の深蒸し茶パウダーが練り込まれ、ほんのり緑色なのも特徴です。

焼き上げることでお茶の香ばしさが引き立ち、たい焼きでありながら、“お茶屋さんらしさ”を感じさせてくれます。

たい焼きと一緒に楽しむドリンク

ドリンクメニュー

たい焼きと一緒に楽しみたいのがドリンク。抹茶ラテには自分たちで作った抹茶を使用し、ホットレモンやレモンスカッシュには自家栽培・無農薬のレモンが使われています。

・深蒸し茶・ほうじ茶・和紅茶 各310円
・ほっとレモン 310円
・高天神レモンスカッシュ 310円
・抹茶ラテ 560円

和紅茶(310円)

月に一度のお楽しみ「プレミアムセット」

月に一度だけ出会える予約必須のたい焼きとティーバッグのセットがあります。「濃いまるまろプレミアムセット(2300円)」です。

(画像提供:まるまろ)
濃いまるまろプレミアムセット(画像提供:まるまろ)

濃いまるまろプレミアムセット
・濃いあん(つぶあん)2個
・濃いお茶(お茶あん)2個
・超濃い皮(お茶あん)1個
・まるまろ 掛川深蒸し茶ティーバッグ5個
・オリジナル紙箱&手提げ付き

プレミアムセットだけに使われている、希少品種のお茶「さえみどり」。

このお茶は、全国のお茶が集まる品評会「日本茶AWARD2025」でプラチナ賞に入賞した茶園のものです。プロだけでなく、お茶好きの人たちの舌によって選ばれた、“本当においしいお茶”を使用しています。

(画像提供:まるまろ)
(画像提供:まるまろ)

お茶をパウダー状にし、たい焼きの皮にもあんにもたっぷりと練り込むことで、茶農家ならではの“濃さ”を出しました。ぎりぎりのところまで引き出された苦みを、甘いあんがやさしく包み込みます。

たい焼きに、深蒸し茶のティーバッグも添えられたセットは、自分へのごほうびにはもちろん、手土産にもぴったりです。

次のプレミアムセットの販売は、2026年1月10日を予定しているそうです。

肉球マークに思わずにっこり

肉球マーク

たい焼きに押された小さな肉球のマーク。これは、昔いた黒い看板ネコがモチーフ。

「たい焼きを見たら、ついお手付きしたくなっちゃう」そんな遊び心から生まれました。

お店の大きな看板には、たい焼きのイラストと一緒に肉球が3つ描かれています。待ち時間に、子供たちと探すと楽しいですよ。

たい焼きのイラストと一緒に肉球が3つ描かれています

食感が変わるたい焼きの楽しみ方

まるまろのたい焼きは、注文を受けてから一枚ずつ焼き上げます。

焼きたてはサクッとふんわり。少し時間を置いて食べるともちもちに。二度おいしいのも、まるまろのたい焼きならではです。

まとめて購入したい場合や、待ち時間を少なくしたい方には事前予約がおすすめ

また、電話での事前予約にも対応しており、来店時間に合わせて用意してもらうことも可能です。特に複数個まとめて購入したい場合や、待ち時間を少なくしたい方には事前予約がおすすめです。

アイスとたい焼きを合わせた「愛するたいやき(630円)も人気で、冷たいアイスと温かいたい焼きを一度に楽しめます。

お茶屋さんだからこそ焼けるたい焼き

【詳しく見る】お茶屋のたい焼き まるまろのリール動画(くるみのインスタグラム)

地元の方はもちろん、「濃いお茶が好きで」と浜松市や静岡市から訪れる人もいるそうです。11月になると毎年足を運ぶ常連さんもいれば、SNSや贈り物としてもらったことをきっかけに来店する人も増えています。

お茶に寄り添うたい焼き。掛川で、ちょっと縁起のいいおやつ時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

■店名 お茶屋のたいやき まるまろ
■住所 静岡県掛川市入山瀬814
■営業時間 ※11月~3月のみ営業
      月~金13:00~17:00
      土日10:00~17:00
■定休 木

取材/くるみ

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静岡県西部のグルメブロガー。人と食をつなぐ地域密着型ライターを目指します。
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