JR東静岡駅北口に計画されているアリーナの建設などについて、静岡市は1月14日に地元の住民との意見交換会を開き、住民側はアリーナの建設に同意しました。市は新年度の当初予算案に盛り込む方針で、実現に向けて大きく前進しました。
静岡市は新たなにぎわいを生むためJR東静岡駅北口にプロスポーツの大会や大規模なコンサートなどが開催できる多目的アリーナの建設を計画し、2030年春のオープンを目指しています。
非公開で行われた意見交換会には地元住民の代表 約20人が参加し、難波市長はアリーナ建設と周辺のまちづくりに向けて関連予算を新年度の当初予算案に計上する方針を示しました。
これに対し住民側からの反対はなく、市と地元が一体となって計画を進めていくことで一致したということです。
静岡市・難波喬司 市長:
アリーナとまちづくりを一緒にやるので、それ(市の計画)だったらこの地区の住民も一緒に受け入れてやれるという意見と理解している。アリーナは反対ではないと
長沼三区自治会・杉山輝雄 会長:
市長がここまで踏み込んで説明してくれた以上、あとは信じてお任せするしかない。皆そういう気持ち
静岡市はアリーナの建設費約300億円と街づくりに向けた近隣の鉄道の駅とアリーナを結ぶ高架の歩道=ペデストリアンデッキの基本設計費など5700万円を新年度の当初予算案に計上し、市議会に諮る方針です。
それでは新しいアリーナはどんな施設なのか。
建設予定地はJR東静岡駅北口にある市が所有する約2万6000平方メートルの敷地で、8000席以上、建設費は約300億円、2030年春のオープンを目指しています。
JR静岡駅からひと駅の東静岡駅に隣接し、静岡鉄道の長沼駅からも近くアクセスの良さが大きなポイントです。
将来的にはアリーナを核として商業施設やホテルなどの整備を目指し、難波市長は「アリーナは高い投資効果を生む」と話し、経済波及効果は30年間で約5000億円と試算しています。
ただ、一方で住民からは騒音や渋滞、それに駅周辺の混雑などで懸念の声があがっています。
市は14日の地元との意見交換会なども踏まえ、2025年度の当初予算案に経費を盛り込む方針です。