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自転車の盗難被害が相次ぐなか、静岡県富士宮市の高校生が被害にあいにくい駐輪場にしていこうと市長に要望書を提出しました。きっかけは放課後の時間を利用した駐輪場の見回り活動です。
増加する自転車の盗難被害
通勤や通学の足として多くの人が利用する「自転車」。
いまJR富士宮駅の南口駐輪場をはじめ周辺の商業施設などで問題となっているのが自転車の盗難です。
警察によりますと県内で自転車が盗まれた件数は今年に入り2383件にのぼり、2023年と比べ増加傾向となっていて、この内8割ほどが鍵のかかっていない自転車です。
こうした自転車の盗難被害を未然に防ごうと、市内5つの高校の生徒たちは放課後の時間などを利用して、駐輪場の見回りや鍵の施錠を呼びかける防犯活動を行ってきました。
星陵高校2年・小野寺梨乃さん:
駅からも死角になっていて雰囲気も暗い。自転車もたくさんあるので簡単に盗まれやすいと思う
高校生たちは駐輪場の一部に人目が届きにくく明るさで不十分な場所があることや、駐輪スペースが不足していることで場外への駐輪が起きていることなどが盗まれやすい要因であると分析。
高校生が防犯対策を市長に要望
こうした現状を改善しようと、先日 富士宮市の須藤秀忠 市長に駐輪場の拡大や防犯カメラの増設、それに管理者の巡回強化などを求める要望書を提出しました。
富士宮西高校2年・望月翔太さん:
自分たちだけではなく、市長や警察などいろいろな大人が協力してくれている。少しでも自転車盗難の被害が減らせるように啓発活動や駐輪場の点検などを行っていきたい
また、こうした取り組みを知った地元企業からは、センサーライトなどの防犯設備が提供されることに。
高校生たちの働きかけで駐輪場の環境が少しずつ改善しています。
星陵高校2年・森梓恩さん:
今回取り付けた機器が皆さんの大切な自転車を守る役割を果たしてほしい
地域全体の防犯意識の高まりへ
富士宮警察署 生活安全課・菊池克明 課長:
高校生の活動を通して地域全体が防犯意識に目を向けて、駐輪場にとどまらず いろいろな犯罪があるので、鍵をかけるとか基本的な防犯意識を強く持ってもらえたら活動の意味がある