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事件発生時の捜査員「もう一切しゃべりません」 袴田巖さんの再審無罪受け 以前は「本人が入れた」と主張

若き日の袴田巖さん

1966年、静岡県清水市(当時)で味噌製造会社の専務一家4人が殺害された強盗殺人放火事件、いわゆる袴田事件のやり直しの裁判をめぐっては9月26日に静岡地裁の國井恒志 裁判長が、袴田巖さん(88)に対して無罪を言い渡しました。

判決公判では、(1)袴田さんが犯行を自白した検察官調書(2)犯行着衣とされた“5点の衣類”(3)“5点の衣類”のうち袴田さんの実家で見つかったとされるズボンの切れ端の3つについて「捏造がある」と認定。

こうした中、静岡県警清水警察署の一員として事件発生当時の捜査に関わった男性は27日朝、取材に対して「もう一切しゃべりません」とだけ述べました。

今回捏造が認定された“5点の衣類”は事件から1年2カ月後に、現場近くの味噌製造工場にある味噌樽の中から見つかっていて、この元捜査員は2023年3月の取材の際には「(事件発生時は)工場の捜索にも入っていて、実況見分の時にそういうもの(5点の衣類)があれば当然押収する。見落としたということはあまりないと思う」と証言する一方で「(5点の衣類を)誰が入れたかと言えば私は袴田本人が入れたと思っている。(逮捕時に)まだ衣類があるわけではないんだから。無くても逮捕状が出たわけだからね。勾留期間が過ぎれば普通なら放免になるわけだけど疑いがあるから、と。もう“間違いなく”と起訴されたわけじゃん」と話していました。

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