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観光関係者は悲鳴「約3割がキャンセル…」 寸又峡の落石で現地調査始まるも復旧の見通し立たず

静岡県川根本町の寸又峡温泉付近で9月18日に起きた落石によって通れなくなった道路では19日から復旧に向けた調査が進められています。

一方、温泉街では観光シーズンを前にキャンセルが相次ぐなど早くも影響が出ています。

調査開始も復旧の見通し立たず

落石現場写真(川根本町提供)

三浦雅浩カメラマン:
落石があった現場です。町の職員などが岩の大きさや崖の形状を見分している姿が確認できます

9月18日、川根本町の寸又峡温泉から観光地・夢のつり橋に向かう道路で起きた落石。

道路はふさがれ、夢のつり橋側にいた観光客など34人が孤立状態となり警察や消防のヘリで救助されました。

伊藤渚紗 記者:
いま作業員によって新たなバリケードが設置されました。こちらの中では町の職員による現地調査がおこなわれています

現場では19日、町の職員などが復旧作業に向け斜面の状況などを調査しました。

落石は道路から高さ40mの部分の岩の一部が風化やこれまでの雨などで落ちたとみられるということです。

町は20日も調査を続け、早ければ23日の週にも落石の撤去作業に入る予定ですが、復旧の見通しは立っていないということです。

川根本町観光交流課・坂本喜弘 課長:
継続の調査をしてから除去作業についてのスケジュールが決まってくる。紅葉シーズン前の10月末までには通行止めの解除まで持っていきたい。ただ、いつまでに通れるかという判断は今の状況ではできない

温泉街の人はまばらで観光客も困惑

観光客

寸又峡温泉の人気観光スポット・夢のつり橋に当分行くことができなくなり、温泉街にも影響が出ています。

喫茶店の店員:
朝早くから観光客が来るが きょうはほとんど…2~3人歩いてる人を見かけたがお店に入る様子もなくとても困っている

温泉街を歩く人はまばらで訪れた人たちも肩を落としていました。

観光客(横浜から):
とりあえす来てみましたがどうしようもないです

観光客(兵庫から):
ゆるキャン△の放映前に来ようと来たけど1日前に崩落があって行けず、きょうは行きたいねって言ってたらきのう崩落だったので驚きでした

老舗旅館では約3割がキャンセル

翠紅苑・望月孝之 会長

寸又峡の温泉がひかれた1962年創業の老舗旅館・翠紅苑。

18日夜、9月の宿泊予約をしている人に現状についてメールを出していました。

翠紅苑・望月孝之 会長:
19日朝に見まして、約30%キャンセルになっています。(2024年は)地震・台風いろいろあり、やっと明るくなってきた時だったので非常に残念ですが、これから先、利用客と正直に向き合ってこの自然を楽しめるときをなるべく早く迎えたい

温泉街の関係者は奥大井湖上駅など周辺にあるほかの観光スポットなどをPRしながら観光客を呼び込んでいく方針です。

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