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ミドル・シニア世代の就職事情…働き手の確保と人材の多様化 社員の7割が60歳以上「うちの宝」シニアを積極採用する企業も

静岡県警は全国に先駆けて、2026年度から採用年齢を35歳から40歳に引き上げています。間口が広がる一方、高齢者には働きたくても働けない年齢の壁が立ちはだかります。こうしたなかでも高齢者ならではの強みを生かし、積極的に採用する企業を取材しました。

10月9日、静岡県警察学校でおこなわれていたのは入校式です。

14人の新米警察官が新たな門出を迎えました。

14人のうち3人が39歳。県警は2026年度から、警察業務に生かせる経験や資格を持つ人を対象とした採用の年齢を全国で唯一、35歳から40歳に引き上げました。

県警・高橋優斗 巡査:
以前に警察官を目指していたことがあったが失敗してしまい、40歳までに引き上げられたときはチャンスだと思った。優しくて誰からも頼りにされる警察官を目指していきたい

県警・藤本翔 巡査:
私の小学6年生の娘と小学4年生の息子がとても喜んでいて、私が警察官として働いている姿をいつか子供たちにも見てもらいたい

県警が踏み切った採用年齢の引き上げ。そこにあったのは深刻な社会課題です。

県警 警務課・内藤衛 採用企画補佐:
少子化の影響などもあり、10代・20代の若い受験者が減っている。社会の情勢が複雑化している中で、民間での経験やさまざまな知識を持っている人を採用し、警察官に求められる対応力を組織として保持していくため

採用年齢の引き上げの背景にあるのは、働き手の確保と人材の多様化。県警の応募者数は右肩下がりが続き、2025年度は10年前の約4割までに減っていました。

しかし、採用年齢を引き上げた2026年度は5年ぶりに好転したといいます。

県警 警務課・内藤衛 採用企画補佐:
多様な人材を確保して組織の多様性が生まれることで、より強固な人的基盤が作られていくことを期待している

一方で、仕事を探しているものの希望する職に就けていないというのがシニア世代です。

厚生労働省によると、全国のハローワークで仕事を探す65歳以上の人は2016年度が約46万人でしたが、2024年度は約80万人に増加。静岡市役所は、8年前から求人情報の発信や就労相談の窓口を設けていますが、この日も・・・

職員:
70代を超えてしまうと厳しいことは確かだが、経歴があるから一応・・・

女性:
昨今の物価の上昇はスーパーに行ったらびっくり仰天。介護で働いていたから、デイサービスの手伝いができたら

こうした中で、積極的に高齢者を採用している企業もあります。

浜松市の警備会社「ドリーム」。松原義明さんは勤続12年目の79歳です。

ドリーム・松原義明さん:
今は年金と言っても多額に貰えるわけではないから、物価高のこの世の中だから少しでも、年齢が高くなっても働かないといけないと思っている

年齢を重ねても健康維持と生活のため、週5日・1日8時間働いています。

ただ、年齢を重ねていると時には・・・

ドリーム・松原義明さん:
これ(水)を飲んでいないと、熱中症で。この暑い秋でも水分が不足して熱中症になったから

松原さん以外にも高齢の従業員は、体調を崩すことも少なくありません。それでも、この会社には高齢者が欠かせない存在だといいます。

ドリーム・今釜伸也 社長:
ある程度お年を召した方は、勤勉で人との約束は必ず守る。そういうことがあるから、会社としては信頼が厚い年配の方に仕事が集まったというのが正しい

警備員に欠かせない礼儀正しさや規律を守る姿勢。今釜社長は高齢者ならではの強みを評価し、今では社員の7割が60歳以上だといいます。

ドリーム・松原義明さん:
年齢が増してきても、若い時と体力的には違うが、自分がやってきた経験を活かして長く続けていけたらと思う

ドリーム・今釜伸也 社長:
うちにとっては宝。これからも高齢の方々に警備業を支えてほしいという気持ちでいることは間違いない

働きたい人と、働き手を求める企業。人口減少社会、超高齢化社会のなかでどう結び付けるのか。柔軟な対応と発想が求められています。

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