ニュース

川勝知事はリニアと不適切発言で辞意表明  知事選はいつ?候補者は?リニアは進む?記者解説

川勝知事の発言

4月2日に辞意を表明した静岡県の川勝平太知事はこれまで度々 不適切な発言が問題になってきました。2019年には一部の県議に対して「やくざ・ごろつき」と発言したり、2021年の選挙応援の時に御殿場市に対し「あちらはコシヒカリしかない」と発言したり、新入職員への訓示で述べた職業差別とも受け取れるような発言も含め、立て続けに不適切な発言が相次いでいました。

リニアのメドが立ち辞職?

渡辺周衆議院議員

-なぜ急な辞職の表明にいたったのか

テレビ静岡・永井学 解説委員:
2日午後6時の知事の記者会見の段階ではあまりにも突然の発言で、理由についてはまったくわからなかった。

会見の内容も、終始「職業差別意識」を否定し、不適切発言ではないと言い張っていたので、最後の突然の辞意表明と結びつかなかったというのが正直なところ。

実は2日夜、関係者の反応を取材する中で、立憲民主党の渡辺周 衆議院議員に聞いたところ、2日午後5時40分頃(会見の20分ほど前)に知事から直接電話が入って、辞職の意向を伝えられたそうです。その際「リニア新幹線のモニタリング会議の矢野座長が国交相の前で『リニアはあと13年かかる』と明言した。私の責任は果たした」と川勝知事は渡辺議員に話したそうです。

一夜明けた3日、川勝知事は県議会の中沢議長にも「リニアのメドが立ったから」と説明したということで、「リニア問題で責任は果たした」ということがどういう意味なのかよくわからなかったというのが、3日の知事の記者会見前までの状況です

静岡県・川勝平太 知事

3日の知事会見の発言をまとめました。

静岡県・川勝平太 知事:
この2~3カ月でリニアの問題で大きく動いた。ここで仕事がひと段落したということで、辞表を提出することになった理由です。私の不十分な言葉によって人の心を傷つけたこと、これが大きいです。ここは大きく反省するべきこと。これが繰り返されていることもあって、これが大きな辞任の理由

なぜ6月に辞職か

辞職の理由は2つ

川勝知事は辞職の理由を2点あげました。
・リニアの問題が一段落した
・自身の不十分な言葉によって人の心を傷つけた

-なぜ6月に辞職?

テレビ静岡・永井学 解説委員:
いま突然に辞職しても、県庁内部に迷惑をかけるし混乱させる。そして「自分が辞めて次の知事を選ぶまでに少し時間が必要だろう」という知事の配慮があったかもしれません。

-(辞職の理由が)リニアの問題が一段落したことの比重が高い気がしますが

テレビ静岡・永井学 解説委員:
会見の冒頭で知事は1日の発言(訓示)に謝罪をしたのでそのことだと思いましたが、話が進むうちにリニア建設について2027年の開業が先延ばしになることが当初の自分の目的で、それが果たされたということ。それでリニア問題が一段落したということで辞意を表明した。私には少し理解するのが難しかったです

-リニア問題はまだ先は長いですよね?

菊地幸夫 弁護士:
本当に南アルプスが静岡の人たちにとって命の水であれば、水源がどれだけ良い状態で確保できるかというところまで見届けるのが、政治家としての使命ではないのかと。リニアの問題は辞職をきれいに形づけるための口実かなと思いました

リニアをめぐる問題

リニア新幹線

特に気になるのがリニア新幹線をめぐる問題です。これまでの経緯、辞職に対する関係者の声をまとめました。

時速約500キロで品川と名古屋を40分で結ぶリニア中央新幹線。

静岡県の川勝知事は大井川の水や生態系への影響の懸念から静岡工区の着工を認めていません。

この影響を受け、JR東海は3月29日に品川・名古屋間の2027年の開業を断念することを正式に表明しました。

JR東海・丹羽俊介 社長

JR東海・丹羽俊介 社長:
残念ながら2027年の名古屋までの開業は実現できる状況にはなく、新たな開業時期も静岡工区のトンネル掘削工事にいまだ着手の見込みが立たないことから見通すことができないが、引き続き早期の開業を目指して全力を挙げて取り組んでいきたいと考えている

品川・名古屋間の開業は早くても2034年以降となる見通しです。

愛知県・大村秀章 知事

川勝知事の辞意表明で、大きな転換点となりうるリニア問題。
愛知県の大村知事は…

愛知県・大村秀章 知事:
会見で6月議会をもって辞職すると表明したと聞いて、正直驚きました。静岡工区の1日でも早い着工、そして東京・名古屋間の整備実現・開業に結び付けてほしい

島田市・染谷絹代 市長

一方、水問題が懸念される大井川流域の島田市の染谷市長は…

島田市・染谷絹代 市長:
本来あるべき水資源の問題や環境の本筋から離れた様々な課題で、静岡県いろいろとにぎわせてきましたが、これでしっかりと本来あるべき議論に戻る1つのきっかけになればありがたい

リニア新幹線

リニアの2027年の開業断念を発表した直後の辞職表明となりました。

-次の知事に誰がなるのか焦点になってくるかと思います

テレビ静岡・永井学 解説委員:
リニアの工事に関しては、「工事の遅れは川勝知事のせい」と見られていたなかで、知事が代わることで進展を期待する声が多いと思いますが、おそらく知事選はリニアの是非が争点になると思います。リニア問題が前に進むのかというのは、やはり有権者が次の選挙で誰を選ぶかにかかっていると。

知事選はいつ?

知事が変わることによって、リニア新幹線をめぐる問題がどう動いていくのかが注目されます。

-次期知事選はいつ?

テレビ静岡・永井学 解説委員:
次の知事選は、川勝知事が辞職をしなければ2025年の夏の予定でしたが、6月議会で辞職となると1年早まることになります。知事は3日の会見でも、6月議会の開会日(6月19日)に辞職したいと言っているので、それより前に議長に辞職願が議長に出されるものと見られます。公職選挙法では、議長が辞職願を受け取ってから5日以内に県の選挙管理委員会に通知して、そこから50日以内に選挙が行われるので、辞職願の提出の日にもよるが、7月中に行われる可能性があると思います

立憲民主党・渡辺周 衆院議員

川勝知事は自身を支援してきた立憲民主党の渡辺周 衆院議員に知事選の出馬を打診したということですが、渡辺議員はこのように話しています。

立憲民主党・渡辺周 衆院議員:
突然知事から電話がかかってきて、そういう(後任を託したい)意向はなんとなく感じるところは。詳細は言わないまでも、もちろんなかったわけではないが。いま国政でやるべきことが目の前にいくつかありますので、そこは目の前のことに誠心誠意まい進していくことはいまは考えています

永井学 解説委員

-渡辺議員は態度を明らかにしませんでしたが

テレビ静岡・永井学 解説委員:
渡辺さんは旧民主党時代から川勝知事を支える立場にいて、県議会議員、国会議員と政治に身を置いてきて、今のインタビューでも明確に否定はしていません。できるものならやりたい気持ちはあるのではないかと思います。

-対立してきた自民党の候補者の動きは

テレビ静岡・永井学 解説委員:
自民党は3月23日に、国会議員と幹事長経験者が集まって、次期知事選の対応を協議したばかりです。元官僚・元市長・現職の国会議員・県の幹部など10人前後の候補者リストはあるものの絞り切れていないのが現状です。国とのパイプを修復できる人を求める声もでています。

これから水面下で候補者選考を行うとみられますが、派閥パーティーの裏金問題で自民党に逆風が吹く中、自民党が先頭に立って戦うことは難しい状況です。経済界も含めて、どういう枠組みをつくっていくかも焦点となると思います

誰がどのように舵をとっていくのかが注目されます。

静岡のニュースを発信!静岡で何が起きているのか。これからどうなるのか?丁寧に詳しくお伝えします
  • BLOG
  • Instagram
  • LINE
  • YouTube