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川勝知事の今後は? ふじのくに県民クラブから1人が離脱意向も不信任案成立の可能性は極めて低く 静岡

ふじのくに県民クラブを退会する大石議員(3月18日)

何かと物議を醸すことの多い静岡県の川勝平太 知事を支える県議会の第2会派から、1人が退会する意向を示した。これにより再び知事に対する不信任決議案が提出された場合、第2会派単独では否決できなくなるが…。

川勝知事を支える会派から1人離脱へ

2023年度をもって静岡県議会の第2会派・ふじのくに県民クラブから退会する意向を示したのは旧浜松市東区選出の大石哲司 議員(71)だ。ふじのくに県民クラブは川勝平太 知事に近く、知事を支持・支援する会派として知られているが、関係者によれば2月定例会が閉会した3月18日に会派幹部へ意向を伝えたという。

「地域共創」をキャッチフレーズに掲げる大石議員は浜松市の元職員で、初めての立候補となった2011年の県議選では落選。その後、2013年の補欠選挙で初当選を果たすと、以降は当選を重ね、現在4期目と地方議員としては中堅からベテランの域に入っている。

どうなる?静岡県議会の今後

川勝知事に対する不信任決議案の採決(2023年7月)

大石議員の会派離脱については、県内の政治関係者の中でも驚きをもって受け止める人もいた。なぜなら、これによりふじのくに県民クラブの所属議員は16人となり、仮に川勝知事に対する不信任決議案が提出された場合に会派単独では否決できなくなるからだ。

ましてや2023年7月に川勝知事への不信任決議案が出された時には、当時ふじのくに県民クラブに所属していた18人全員が反対票を投じたことで、可決ラインにあと1票のところで否決となっているだけになおさらである。

もしも大石議員が賛成に回れば不信任決議案が成立する公算が大きくなる-

そう考える人がいても不思議ではないが、実情は全く違う。

会派離脱の決断の裏には何が?

浜松の経済界による要望活動(2022年8月)

川勝知事と対峙し続ける最大会派の自民改革会議に所属する議員の1人が「ふじのくに県民クラブの中でも大石議員が一番の知事の支持者だろう」と評する通り、退会は会派の川勝知事に対する向き合い方をめぐってのものではなく、それゆえに自民改革会議も冷静な目で事態をとらえている。

大石議員も認めている通り、今回の会派離脱の背景には浜松市で建設が計画されている新たな野球場をめぐる問題がある。

この問題について、川勝知事は経済界などの要望もありドーム球場にしたいとの考えが見え隠れし、ふじのくに県民クラブもドーム案の採用に前のめりだが、関係者によると、大石議員は会派内に組織されたプロジェクトチームの事務局長を務めていたものの、座長を務める会派幹部の意向が優先される場面が目立ち、憤慨していたという。

さらに、会派の運営に関しても、一部の幹部の意見ばかりが押し通される状況を快く思っていなかったそうだ。

1年前にも離脱を決断も…

ふじのくに県民クラブ

また、大石議員をめぐっては2022年7月の参議院議員選挙で労働団体・連合静岡が推薦した現職ではなく、無所属の現職を応援したことが理由で連合静岡から推薦を取り消されたため、2023年4月の県議選では立憲民主党が大石議員の選挙区に候補者を擁立。この時に会派が何のケアもしてくれなかったことにも不満を抱いていたという。

こうした事情もあって、大石議員は4期目の当選を果たした際に会派を出て、無所属で活動していくことを心に決めていた。

ところが、当時の会派幹部で、自身は引退するため県議選には立候補しなかった大ベテランから強い慰留を受けたこともあり、最終的にはふじのくに県民クラブに留まることを決断。

実はこの時、改選に伴い議席数を減らした自民改革会議の議員から会派入りの打診を受けているが、「(川勝知事に対する)不信任決議案に賛成することは出来ないので、会派に入れてもらうことは出来ない」と断っている。

大石議員は取材に対し「自民党とは一線を画し、与しない」と話しており、このため現在の状況で仮に川勝知事に対する不信任決議案が提出されたとしても、可決する可能性は極めて低いと見られている。

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