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「辞めることで済めば考えるが…」安倍派・塩谷座長が辞職を否定 次期衆院選への立候補意思も 静岡

政治家個人として会見を開いた塩谷座長(1月28日)

派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で、自民党・安倍派の塩谷立 座長が1月28日に会見を開いた。19日には派閥の責任者としての見解を述べていたが、この問題について政治家個人として口を開くのは約1カ月半ぶりのことだ。

突如として会見を開くも…

「確認」や「精査」という言葉を繰り返した塩谷座長(2023年12月)

2023年12月10日。突如として地元・浜松市に報道陣を集めた自民党・清和政策研究会(安倍派)の塩谷立 座長は、派閥や自身に降りかかった裏金“疑惑”について自ら触れ、そして謝罪した。

しかし、パーティー券の販売ノルマを超えた分として受領したキックバックの金額や政治資金収支報告書に記載していない収入などについては「確認」「精査」といった繰り返し、「まだ具体的なことを申し上げる段階ではない」などと発言。

それから1カ月半。この問題について報道陣から何を問われても基本的に無言を貫いてきた塩谷座長だったが、派閥の会計責任者や所属議員などが立件されたことを受け、1月19日に派閥の責任者として会見に応じ、28日には政治家個人として説明の場を設けた。

組織的不記載…自ら主導はないと強調

会見では時折”他人事”のような発言も…(1月28日)

塩谷座長は冒頭、「捜査が始まって議員・(派閥の)事務局など多くの人たちが連携を取れない中で、情報もなかなか入りにくい状況だったので伝えられることがまとまって我々のところに来ているわけではなかった」と、説明が遅くなったことを釈明。

その上で、安倍派で長年続いていたパーティー券の販売をめぐるキックバックや報告書への不記載については「いつ、誰が主導して始まったのかということは残念ながら明確ではない」と自身の責任を避けるような発言をしつつ、「還付金(キックバック)についてはある程度、理解し、承知していた。若手あるいは中堅が自分でパーティーを開けない。それを清和研(安倍派)のパーティー(のキックバック)を活用して自分の政治活動に使うということで、この考え方は間違っていない」と断言した。

このため「誰に責任があるのか?」と問われたが、「なかなか難しい問題」と前置きをしながら、「議員それぞれに責任があるのではないか?それは還付を受けた、受けていないではなく、国会議員として我々組織もある面では公の組織なので、その中で(不記載が)今日まで明らかにされなかった状況というのは、みんなの責任があるのではないか」と、どこか他人事のような認識を示す。

過去5年分の不記載を認めるも…

塩谷座長によれば、自身がキックバック分として受領し、報告書に記載していなかった収入は過去5年間(2018年~2022年)で234万円とのことだが、「派閥のパーティーについてはノルマ分だけを売るということで、まったく還付を受けていないと自分としては考えていた。今回の事態が明らかになって初めて自分も還付があったと知った」と弁明し、使途については「事務所の経費、交通費、会合費、印刷費等の政治活動に使った。領収書もある」と強調。収支報告書については今後、修正を行うという。

ただ、2017年以前の不記載については「ないと思う。(ノルマ以上に)売った覚えもない」と胸を張ったものの、根拠は特になく、確認もしていないそうだ。

一方で「政治にお金がかかるということも事実。事務所を構えて、私の場合、秘書が10人いる中で公費(が出るのは)3人だけ。そういった経費を誰が賄うのか?そういう人がいるのか、いらないのかという議論になるが、現実として政治活動をしていると地元でいろいろな要望がある。それに応えるために、国会活動もある中で私がずっといるわけにはいかない。政治に関わるお金を誰がどう賄うのかということから議論していかなければならない。ただ、“あれも禁止”“これも禁止”としても現実にそれが機能するのか。国民にも理解してもらわなければいけないこともいっぱいあると思う」と本音も。

辞職の考えなく次の衆院選も立候補へ

また、自身の進退について質問が及ぶと「仮に誰かが責任を取って辞める、異動することで済めば考えるが、幕引きにするような状況になることの方が問題。まずは、この事案(裏金事件)の処理をしっかりやると同時に、大きな課題に向かって取り組んでいく。仕事をして、国民には責任を果たしたい」と辞職する考えがないことを明らかにし、「私や幹部が辞めて、国民がそれで終わって納得するのかというと、そうではないだろう。もう別の次元にこの問題はある」と持論を展開した。

塩谷座長は次の衆議院議員選挙にも立候補することを前提にしているといい、すでに支援者などにはその意思を伝えたそうだ。

だが、塩谷座長から直接、立候補の考えを伝えられた地元・浜松市の市議は吐き捨てるように言った。

「僕らは呆れているだけ。静観するしかない」

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