リニアの工事にともなう環境への影響を話し合う国の有識者会議が事実上終結したことを受け、静岡県の川勝知事は9日、「非常に残念。尊重はするが従うとは一度も言っていない」と不快感をあらわにしました。
国の有識者会議は7日、事務局を務める国土交通省から示された着工にあたっての環境保全策をまとめた報告書の修正案について、最終的な取りまとめを座長に一任し、議論は事実上終結した形となりました。
こうした中で県は「着工前の影響予測が不十分」などとして議論の継続を求めたものの受け入れられず、川勝知事も現時点での取りまとめに不快感を示しました。
静岡県・川勝平太 知事：
十分な議論がなされないまま取りまとめられようとしていることについては、非常に残念に思っています。有識者会議の議論は尊重しますが、それに従うということを一度も言ったことはありません
その上で知事は改めて県が問題視している課題について、県の専門部会で議論する考えを示していて、リニア工事の行方は見通せないばかりか、国との温度差も浮き彫りとなっています。
