
国内のサッカー女子リーグはプロのWEリーグを頂点に、なでしこリーグ、その下に地域リーグや都道府県リーグとなっています。
現在、静岡県内の最上位が磐田市を本拠地とするなでしこ1部の静岡SSUボニータです。
新シーズン開幕へ元日本代表のストライカーが決意を語りました。

元日本代表のストライカー・横山久美。
なでしこ1部リーグに参戦する静岡SSUボニータ初のプロ契約選手です。
磐田市が拠点のボニータは静岡産業大学の学生と社会人が共存する育成と強化を兼ね備えたクラブで、近年、急速に力を伸ばしてきました。
そして、厳しさを知るプロ選手の経験がさらなる高みを目指すために欠かせません。

静岡SSUボニータ・横山久美 選手:
このチームはみんな優しくて求め合うことがないですが、誰かが言わないと始まらないと思うので、自分が率先して嫌われないといけないと思っています

日本代表43試合17ゴール。
2019年のW杯に出場し、ドイツやアメリカなど海外でも活躍した横山。
2023年に国内復帰すると、昨季は2部リーグながら32ゴールを挙げ、得点王やMVPにも輝きました。

そんなスター選手が静岡へ来た理由とは…。
静岡SSUボニータ・横山久美 選手:
本田監督がいなかったら、なでしこジャパンにもなれてなかったし、上を目指そうとも思ってなかった。年齢も年齢なので、最後は本田監督に恩返しができたらよいと思った

本田監督と横山は長野で6シーズンを共に戦った師弟関係。
W杯出場やアメリカ女子リーグ優勝など、輝かしいキャリアの根底にはいつも本田監督に才能を見出されたことへの感謝がありました。
静岡SSUボニータ・横山久美 選手:
自分もやんちゃな子だったが、本田さんがサッカーと向き合わせてくれて。(こんなこと)普段は絶対言わないんですけど!

静岡SSUボニータ・本田美登里 監督:
彼女も年齢を考えると長いサッカー人生ではないと思うが、その中でもう1回一緒にやりたいって言ってくれたことは嬉しい。実際に彼女の力を借りて、静岡の女子サッカーを盛り上げていきたい

決して遠くない現役引退。だからこそ恩師の力になりたい…。
ピークこそ過ぎましたが世界を沸かせたテクニックは健在。
技術力と落ち着きはなでしこリーグでも群を抜いています。
さらに勝つためには何が必要かひたすら考え抜く。
若手が多いボニータにとって、これまで足りなかった勝利への執着心を植え付けてきました。

静岡SSUボニータ・本田美登里 監督:
横山が来たことは大きな強みで、経験もあるし周りに与える影響は大きいので、“横山のイズム”が選手たちに早く伝染すればよいと思う

静岡SSUボニータ・横山久美 選手:
結果を出すことでたくさんの方々が来てくれると思うので、スタジアムに足を運んでいただいて、ボニータは熱いなって思ってもらいたい

いよいよ勝負の新シーズンへ!決意を秘めたストライカーの挑戦が始まります。
ボニータは3月16日午後1時からエコパスタジアムで名古屋との開幕戦を迎えます。
白星発進を期待しましょう。