将棋界の一番長い日ともいわれるA級順位戦の最終局が静岡市葵区で行われています。
市内で開かれている大盤解説会には藤井聡太 七冠も登場し、将棋ファンと熱戦を見守っています。
静岡に集まった将棋ファンを前に藤井さんが解説していたのは、2月27日に行われているA級順位戦最終局です。
舞台は静岡市葵区の料亭・浮月楼。午前9時に一斉に始まりました。
トップ棋士10人による27日の対局、「将棋界の一番長い日」ともいわれます。
その理由は、このリーグで1位になった棋士は藤井七冠が持つ「名人」のタイトルに挑戦できることや、下位2人がB級1組に「降級」することになりその結果の待ち遠しさから。
対局も深夜まで及ぶことがあります。
26日は前夜祭が開かれ、挑戦をうけることになる藤井七冠も出席。
対局の見どころを語りました。
藤井聡太 七冠:
挑戦争いと残留争いのどちらもすごく盛り上がる状況で最終戦を迎え、対戦カードをみると中盤のねじり合いが長く続くような展開になると期待しています
A級順位戦最終局に藤井さんが初めて挑んだのは2年前。
当時は5つのタイトルを持ちトップタイで迎えました。
この日の対局で最も早い午後8時過ぎに勝利。
藤井聡太 五冠(当時):
A級は初めてで厳しい戦いになると思いましたが、こういう成績でリーグを終えられ良かった。挑戦権はまだどうなるか確定していませんが、プレーオフがあるつもりでいます
その後、プレーオフ・名人戦で勝利。
名人の最年少記録を20歳10カ月に更新し、2024年もこの対局の解説をしながら将棋ファンとともにその行方を見守りました。
斉藤力公 記者:
こちら大盤解説会の会場には続々と将棋ファンが集まってきていて藤井七冠の登場をいまかいまかと待っています
将棋ファン:
一番楽しみなのは藤井聡太先生の解説。きょう名人挑戦者が決まるかもしれないので、そちらの方もかなり楽しみ
将棋ファン:
目の前で名人が解説することは普段ないですからね。鋭い指摘をしてくれると良いなと
将棋会員:
2024年は記録係で対局室に座らせてもらい、観客席からは初めてで違った景色が楽しめます
2024年に名人を防衛した藤井七冠は2025年も大盤解説会に登場。
指し手のしぐさや心情などユーモアを交えながら解説していきました。
藤井聡太 七冠:
(Q.藤井 七冠は優勢と劣勢で姿勢は変わる?)表に出る棋士と出ない棋士で分かれると思いますが(Q.出やすいタイプですか?)私は自分では見ないのでわからないですが、おそらく出ているんだろうなと
対局は28日未明までに決着する見通しで、首位が同じ成績の場合はプレーオフが行われます。