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”最強寒波”でキャベツに異変…昨秋の大雨で苗が傷んだ上に寒さで結球しないものも 価格の安定はまだ先か

今シーズン最強と言われる寒波により2月5日の静岡県内は各地で冷え込みが強まり、静岡では夕方に初雪を観測しました。こうした中で影響が出ているのが価格が高騰しているキャベツ。農家からは去年秋の大雨で苗が傷んだ中での追い打ちをかけるような事態に嘆きの声が聞かれます。

5日朝の浜松市天竜区佐久間(視聴者撮影)

しんしんと降る雪。

こちらは5日朝の浜松市天竜区佐久間の様子です。

今シーズン最強にして最長と言われる寒波の影響で県内でも5日は各地で凍てつくような寒さに。

竹下昇輝 記者:
午前7時過ぎのJR御殿場駅です。駅前の気温計は氷点下4℃を示していて風はほとんどないものの身体の芯から冷えるような寒さとなっています

最低気温は静岡市井川で氷点下4.8℃、御殿場で氷点下4.6℃、菊川牧之原で氷点下2.3℃など18ある観測地点のうち12地点で零度を下回りました。

御殿場市民:
いつも寒いが(今日は)痛いような寒さ

御殿場市民:
(髪の毛が)短いと耳が“取れちゃう”のでしっかり守りつつという感じ

御殿場市民:
中に着込んだり、朝ごはんの時に温かいものを飲んだりしている

気象台によりますとこの寒さはあと4日ほど続く見通しで、万全な防寒対策を行うと共に路面の凍結などに注意するよう呼びかけています。

鈴木浩孝さん

こうした中、この寒さによって影響が出ているのが…。

キャベツ農家・鈴木浩孝さん:
全然結球してこなかったり、形になっていても軽くてブカブカになっていたりそういうのが多い

今シーズンは苗を植え付けた段階から災難続きだったと嘆きます。

キャベツ農家・鈴木浩孝さん:
定植時に線状降水帯で雨がザーっと降って苗が傷んで、その後に晩秋の乾燥があり、肥料をまいても肥料が効かない。雨が降らないと(肥料が)溶け出していかないので

そこに追い打ちをかけるような厳しい寒さで、大きく丸々としたキャベツにならず収穫量は例年の7割から8割ほどに。

商品として出荷するに値するものを選びながら収穫している状況だといいます。

キャベツ農家・鈴木浩孝さん:
暖かくなれば野菜(の生育)は進むので、置いておけば段々重さが乗ってきて出荷できる状態になるのが例年だが、今年は置いておいても目方(重さ)が乗らない。

JA遠州中央によると、キャベツの生育に頭を悩ませているのは鈴木さんだけではなく、管内全体の出荷量は例年の半分ほどに落ち込んでいるということで価格が安定するまでには時間がかかる見通しです。

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