リニア開業へむけ地域の理解を得る大きな一手になるのでしょうか。
JR東海の丹羽社長が1月30日に静岡県庁を訪れ、鈴木知事に名古屋までの開業のメリットとして静岡・浜松駅に停車するひかりを1時間に2本にすることなどを示しました。

30日午後4時過ぎ、静岡県庁を訪れたJR東海の丹羽俊介 社長。
鈴木知事との面会は2024年6月に続き2度目です。
今回はJR東海側から依頼があり実現しました。
JR東海・丹羽俊介 社長:
当社としては1日でも早く(リニアの静岡工区に)着手したいと考えていて、静岡県との対話を丁寧にかつスピード感をもってやらせていただきたい
静岡県・鈴木康友 知事:
専門部会も条件が整えばスピーディーに開けるようにしていきたいと思うので、よろしくお願いします。流域市町にも直接説明してもらい、理解してもらう取り組みは心強く思っています

冒頭以外は非公開で行われたトップ会談。
丹羽社長はリニアが名古屋まで開業した場合の静岡のメリットとして、静岡と浜松駅に停まる「ひかり」を現在の1時間に1本から1時間に2本にすること実現したいと話したということです。
JR東海・丹羽俊介 社長:
名古屋までの開業時点で何とか(新幹線は)東京-名古屋で毎時のぞみ1本分くらいダイヤの余裕を生み出して、これを活用・工夫することによって静岡・浜松に停車するひかりを現在1時間に1本のところ、名古屋開業時で1時間に2本
また、大阪までの全線開通では県内の駅に停まる新幹線をさらに増やす方針だということです。

鈴木知事はこの提案を歓迎しつつも着工の判断は県が課題として挙げている24項目の協議を終えてからとの認識を示しました。
静岡県・鈴木康友 知事:
相当踏み込んだ回答だと思い私としてもびっくりしたし喜ばしい情報。(協議は)スピード感を大事にするが、丁寧にやっていくと両者合意し、方針に変わりはない
リニア新幹線の静岡工区の工事を巡っては2024年11月に地質や水質を調べるためのボーリング調査が県内に到達したほか、2025年1月から山梨県内で先進坑の掘削が再開しています。