殺人の罪で7年間服役し、その後に裁判のやり直しが決まった福井県の男性が1月24日に静岡県浜松市を訪れ、再審で無罪を勝ち取った袴田巖さんの姉と面会しました。
24日、浜松市を訪れた前川彰司さん。目的は袴田巖さんと姉のひで子さんに会うことです。
前川さんは1986年に福井市で女子中学生を殺害したとして逮捕され、一審は無罪でしたが二審で懲役7年の有罪判決を受け服役しました。
その後、刑期を終え出所したあと2度にわたって再審・やり直しの裁判を申し立てると、2024年10月に再審開始が確定しました。
前川さんとひで子さんは各地で開かれる講演会などで交流し、互いに励ましあってきました。
24日はあいにく巖さん本人との面会は叶いませんでしたが、前川さんはひで子さんに改めて感謝の思いを伝えていました。
前川彰司さん:
ひで子さんが言っていたでしょう。袴田だけが勝てば良いと思ってないと。僕はあの言葉を胸の中にとどめて今歩んでいます
2人が訴えているのは再審法の改正です。
76年間手つかずで規定が乏しいため、審理が長期化する要因と指摘されています。
袴田ひで子さん:
巖のためにというよりも再審請求している皆さんのためにも、改正はぜひ実行してもらいたい
前川彰司さん:
再審法が改められれば世の中は変わる。僕はそれを信じています
前川さんのやり直しの裁判は3月に予定されていて、25日に清水で行われる袴田さんの支援者集会で講演する予定です。