静岡県御前崎市の条例改正案にミスがあり、市議が自身のブログで「ざまあみろ」などと書いていたことについて、議会側は政治倫理規程に抵触するかどうか議論するため1月20日に政治倫理審査委員会を設置しました。
御前崎市議会・高田和幸 議員:
「ざまあみろ」というのはどちらかというとあれだけ言ったのにこんな有り様じゃ困るよねという意味で使った言葉
1月19日にテレビ静岡などの取材に対しこのように話したのは、御前崎市議会の高田和幸 議員です。
高田議員は2024年12月、自身のブログに市が提出した条例改正案のミスについて投稿。
市の職員や議員などの冬の期末手当を0.1カ月分引き上げるための条例改正案で議会で可決したものの、支払日についての付則を入れ忘れていて増額分の支払いができない状態になっていました。
高田議員はこのミスについて「ざまあみろという気分」と記していました。
御前崎市議会・高田和幸 議員:
市役所職員であればすぐ分かるような内容の過ちで、あそこにいる人たちは誰ひとり気づかない、そこは問題。この程度のことも分からないようだったらボーナスの0.1カ月上乗せは、今回はもらわなくてもいいだろうという意味で「私は賛成した」という意思表明するためにブログであえてあの部分を書いた
その後、この書き込みを別の議員が問題視。
政治倫理規程に抵触する疑いがあると申し出て、議会側は20日に政治倫理審査委員会を設置しました。
委員会では今後、高田議員から投稿の真意などを聴取していくということです。
高田議員は自身に反省すべき点もあるとする一方、市のチェック体制などには今後も問題提起していきたいと話します。
御前崎市議会・高田和幸 議員:
これだけ皆さんをお騒がせしていることは適切でなかったことが火を見るよりも明らか。言い方ももう少し考えて「あれほど注意したのにまたやっちゃったか」と書いた方が良かったかもしれないし「この条例を直すくらいは勉強してください」みたいな言い方でもよかったのかもしれない。ただ、この体制はちょっとお粗末すぎるのでなんとかしなければない
市はすでに市長による専決処分をしていて、支給できない状態だった増額分は予定通り1月末に支払われるということです。

あらためて今回の件を整理してみました。
投稿した高田市議は元市の職員で、早期退職後に行政書士の資格を取り2024年4月の市議選で初当選しています。
そして今回の経緯ですが御前崎市が市議会に提出した期末手当を増額する条例改正案にミスがありました。
高田市議はこのミスに気付いたものの言及せず他の議員からも指摘はなかったため12月23日にの定例会最終日に可決されました。
高田市議によりますとこの定例会では他の条例案でも市側にミスがあり高田議員が指摘して議案が訂正されたものがあったということです。
こうした経緯もあり期末手当を増額する条例案が可決した2日後に自身のブログで「ざまあみろという気分」などと記していました。
本人も不適切だったと認める一方で市の体制の甘さもあったと思われます。