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【浜名湖】アマモを増やして生き物を救え! 貸切列車と船で行く「アマモ探検ツアー」に行ってみた

ウナギやアサリなど生き物を育む浜名湖が課題を抱えています。以前は豊富に広がっていた海草「アマモ」の急激な減少に伴い、生き物が減り漁業にも影響が出ているのです。

そんなアマモや浜名湖について学べるツアーが2月まで開催中、参加してきました。貸し切り列車と船で行く、コスパ最高、大人も子供も楽しめる充実のツアーです。

天浜線アマモ探検ツアー
1月26日(日)・2月8日(土)・2月22日(土) 

料金 大人3000円 
   小人1500円(高校生まで)

13:00 天竜二俣駅に集合
13:19 アマモ列車出発
     車内でアマモの解説
14:26 アマモ駅(知波田駅)到着
     船から浜名湖の現状を見学
15:53 アマモ駅(知波田駅)出発
16:54 天竜二俣駅到着
     解散

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天浜線をぜいたく貸切 「アマモ列車」で出発!

ツアーの出発地点は、浜松市天竜区にある天竜浜名湖鉄道の天竜二俣駅。天浜線と言えば、鉄道ファンや写真愛好家を中心に人気のある路線です。

13:00過ぎ
午後1時過ぎ、ホームに列車が入ってきました。アマモをイメージしたヘッドマークの「アマモ列車」です。

3月末まで運行する「アマモ列車」

ヘッドマークデザインは、695件の応募作品から2作品が最優秀賞に選ばれ、それぞれ前と後ろに付いています。

アマモ列車はツアー以外も毎日3月31日まで運行しています。

貸し切りのアマモ列車に乗って出発です。ツアーには大人から子供まで12人が参加しました。

アマモ列車の前で 出発前の集合写真

車内では「アマモクイズ」

13:19
アマモ列車が出発しました。車内にはアマモや浜名湖の環境に関する掲示物が貼られています。通勤通学などで天浜線を利用する人にも、アマモの存在を知ってもらえますね。

アマモについて書かれた車内の掲示物

約1時間の鉄道旅が始まりました。

車内ではアマモの研究者や漁師の皆さんが、浜名湖のアマモについて教えてくれました。小学生でも理解出来る、わかりやすい説明です。

アマモのクイズも出題

みなさんはアマモを知っていますか?

アマモは海草の一種で「海のゆりかご」と呼ばれ、小さな魚やカニなどの住み家になっています。水をきれいにする役割も担っていて、アマモが減ると生き物が住みにくくなるそうです。

海のゆりかご「アマモ」

車内では「アマモクイズ」も出題されました。これがとてもおもしろく、良い勉強になりました。

アマモや浜名湖の現状がよくわかり、積極的に質問する参加者も。

大人も子供もクイズに参加

また、浜名湖でアサリ漁などに携わっている漁師の山田祐己さんが、アマモが生えなくなった湖底は「砂漠のようだ」と話すのが、心を打ちました。

アサリ漁師・山田祐己さん:
昔はスクリューにアマモが絡まって動けなくなるほど、浜名湖にはたくさんのアマモが広がっていました。アサリを掘るために水中カメラで湖の中をのぞきますが、今や湖底は砂漠のようです。アマモが減ったことで、アサリも減ってしまったことを実感しています

浜名湖で漁師をしている山田祐己さん

それにしても、天浜線はノスタルジックな雰囲気を楽しめる、とてもすてきな路線ですね。

窓から見える景色は美しく、シャッターチャンスがたくさんあります。

鉄橋から見る天竜川

浜名湖佐久米駅では、ユリカモメの大群を見ることができました。一気に飛び立つ姿は圧巻です。

貸し切り列車なので、途中の駅には停車しませんが、減速してくれるので写真も思う存分撮ることができます。

浜名湖佐久米駅にはユリカモメの大群

海沿いも山沿いも走る天浜線ならではの景色を堪能。ゆったりぜいたくな鉄道旅を楽しめるという意味でも、大満足の時間でした。

西気賀駅ではすれ違いのため休憩 構内踏切から撮影

船に乗っていざ浜名湖へ 浜名湖の現状を知ろう

14:26
約1時間の鉄道旅を楽しみ、「知波田駅」に到着です。

知波田駅には「アマモ駅」の特別看板が

知波田駅の副駅名は「アマモ駅」。

ホームの看板にはヘッドマークデザインコンテストで優秀賞を受賞した5作品も掲載されています。アマモ駅の看板は3月31日までの設置です。

優秀賞・武田わかなさんもツアーに参加

マイクロバスで5分ほど移動し、浜名湖のほとりへ向かいます。船に乗って、浜名湖の現状を見に行くのです。

天浜線にも船にも乗れるなんて、すごく充実しているツアーだと思いました。

船に乗って浜名湖へ!

船に乗っていると、ほんのり潮の香りがしてきました。浜名湖は淡水と海水が混ざり合った汽水湖であることを実感します。

そして、船の上から見る浜名湖の水は透き通っていてとてもきれい。環境課題を抱えているとは思えない程の美しさでした。

しかし、ここ松見ヶ浦はかつてアマモが生い茂っていた場所なのです。船にまとわりつく程のアマモがあっていいはずが、見つかりません。

ほんのりと潮の香りが 湖の様子がよくわかる

しばらくすると、カキの養殖場が見えてきました。

浜名湖でのカキ養殖の歴史は古く、全国に誇れる逸品でもありますが、このカキの養殖にもアマモの減少が影響しているということです。

カキの養殖場 近くまで船を進めてくれました

漁師でアマモの再生に取り組んでいる徳増隆二さんが船上で解説します。

漁師・徳増隆二さん:
浜名湖はアマモが急激に減少したことで、プランクトンが少なくなっています。水もきれいに見えますが、これはプランクトンが少ない証拠です。栄養が少ないとカキもとれにくくなるため、アマモの再生が欠かせません

アマモ再生に取り組んでいる徳増隆二さん

水がきれいなことは良いことだとばかり思っていましたが、必ずしもそうではないのですね。

徳増さんの話は具体的で、浜名湖が抱える課題への理解が深まります。

漁師・徳増隆二さん:
昔は浜名湖が凍ることもあったけれど、今はほとんどありません。アサリは冬の冷たい水の中で栄養を蓄えますが、水温が上がるとそれができません。浜名湖の漁業のためにもアマモを増やさないといけません

プランクトンの減少で濁りがほとんどない

15:53
知波田駅に戻ると、再び貸切のアマモ列車が登場、天竜二俣駅へ戻ります。夕暮れの復路は、往路とまったく同じ経路にも関わらず趣が異なり、哀愁漂う風景が見られました。

アマモ探検ツアー参加者募集中

16:54
アマモ列車は天竜二俣駅に到着。内容盛りだくさんのアマモ探検ツアーが終了です。参加した親子に感想を聞いてみました。

浜松市内から参加した内山さん家族

小学4年生 内山堅仁さん:
自由研究でアマモについて調べました。クイズやクルージングが楽しかったです。アマモについてなんとなく知っていたこともあったけれど、きょうは専門家から話が聞けてよかったです

小学4年生・内山堅仁さん「専門家から話が聞けてよかった」

子供のためにと参加した山内さんの両親も「列車にも船にも乗れて、とても充実したお得なツアーだった。今度はアマモの種をまいてみたい」と話し、大人も夢中にさせているようでした。

アマモ探検ツアー 参加者募集中

貸し切り列車と船で行く「アマモ探検ツアー」は、あと3回開催されます。現在参加者を募集中。浜名湖の環境について学びながら、天浜線の鉄道旅と浜名湖の遊覧も楽しめるお得なツアーです。

未来の浜名湖のために、お一人でもグループでも楽しめるので、ぜひご参加ください。

■イベント名 天浜線アマモ探検ツアー
■日時 1月26日(日)・2月8日(土)・2月22日(土) 
    13:00までに天竜二俣駅に集合
■料金 大人3000円、小人1500円(高校生まで)
    ※当日現地でお支払いください
■問合わせ 053-925-2276(天竜浜名湖鉄道)

【詳しく見る】アマモ探検ツアーの詳細・申し込み (静岡UP公式サイト)

「天浜線アマモ探検ツアー」は、浜名湖で近年問題となっているアマモの減少を食い止めるために、周辺で暮らす人たちが力を合わせてできることに挑戦しようと立ち上がった「浜名湖ワンダーレイク・プロジェクト」の一環です。次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる日本財団「海と日本プロジェクト」の支援で行われました。

sponsored by 一般社団法人 静岡UP

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