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当初のマグニチュードから”変更” なぜ? 宮崎で震度5弱 専門家「計算上は仕方ないこと」

1月13日夜は宮崎県で起きた地震について南海トラフ地震につながるかどうか調査が行われ、一時緊張が走りました。

13日午後9時19分頃、宮崎県の日向灘を震源とする最大震度5弱の地震がありました。

この地震を受けて気象庁は「南海トラフ地震臨時情報」を発表し、専門家でつくる評価検討会で調査を開始しました。

鈴木櫻子 記者:
午後11時過ぎの静岡県庁危機管理部です。南海トラフ地震臨時情報の発表を受け報道官や当番の職員が到着し、情報収集にあたっています

検討の結果、巨大地震の可能性は「平常時と比べて相対的に高まったと考えられる状況ではない」として「調査終了」を発表しました。

気象庁 地震火山技術 調査課・束田進也 課長:
我々が巨大地震注意を呼びかけるマグニチュード7.0からは小さかったということになる

13日夜の地震で、気象庁が発表するマグニチュードは地震の直後に6.4、約10分後に6.9、約4時間後に6.6とされました。

気象庁 地震火山技術 調査課・束田進也 課長:
3分以内、なるべく早く津波警報・注意報を出したいということで、最初に求めるマグニチュードは、本当にわずかな時間2分、1分半。それぐらいの波形を使って計算をするので、どうしても変化する

速報されたマグニチュードが6.4から6.9に変わったことで2つの事象が起きました。

1つが南海トラフ臨時情報・調査中が出されたこと。

想定震源域の中でマグニチュード6.8を超える地震が発生した場合、専門家が集められ巨大地震の兆候について検討されます。

もう1つが津波注意報で、20cmから1mの津波が予想される場合に発表されます。

海域ごとに発表基準が決まっていてマグニチュードの引き上げによって「津波の心配なし」から「注意報の発表」へ切り替えられました。

宮崎県では最大20cmを観測しています。

静岡大学 防災総合センター・岩田孝仁 特任教授:
海域で起きている地震で観測網が全部震源域を取り囲んでいるわけではない。どうしても計算の誤差が大きくなるのは地震の計算上は仕方ないことだと思う。従来もっと大きな違いがあった。最近は精度が上がってきているので速報値の段階でそれほど大きなブレは見られないが、その範囲がいくつまで許容されるか気象庁で議論してもらえれば良いと思う

「津波の心配なし」という発表のあと注意報が出されたことは「記憶にない」として検証の必要性を指摘します。

その上で海岸で揺れを感じたらすぐ避難することや備えを整えておくことなど一人一人の行動が何より重要と強調します。

静岡大学防災総合センター・岩田孝仁 特任教授:
数字が変わる変わらないは関係ない。いま起きているのは日向灘だが、南海トラフの震源域付近で何らかの変化が起きたことに対し、きちんと注意を払っておくことが重要。自ら自分の命を守ることを心がけてもらいたい

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