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【解説】日向灘を震源とする最大震度5弱の地震 なぜマグニチュードが変わった?「速報値は限られた情報をもとに計算されるため変更はよくあること」

1月13日に発生した宮崎県沖の日向灘を震源とする最大震度5弱の地震で、気象庁の速報値・マグニチュードが複数回変わりました。

なぜ気象庁の速報値が変わったのか?防災担当の加藤洋司 解説委員が解説します。

加藤洋司 解説委員:
速報値は限られた情報をもとに計算されるため変更はよくあることです。数値は一度出したら終わりではなく、広い範囲の計器や海外の地震計も参考に精査が続けられます。

気象庁は地震発生から約1分半後に「震度速報」を、3分後に「津波警報・注意報」を震源に関する情報と合わせて発表するよう努めています。 緊急地震速報を活用できた場合など、情報の多い一部の地震は2分で「速報値」を出したいとしています。
 
今回は南海トラフ地震の想定震源域の中という注目される地域で起きた地震で、マグニチュードの計算をし直したところ6.4から6.9に上がりました。

それが結果として南海トラフ地震臨時情報を出して評価検討会を開く基準を超え、
「現場海域の津波注意報の基準」も超えるという事態になりました。この基準というのは海の深さや海底の地形、震源の深さなどによって決まっていて、津波はM6.5が目安です。

身の安全を守る行動

静岡大学 防災総合センター・岩田孝仁 特任教授は「『速報値は変わる』ということを頭に入れておく。発表される情報だけに命を預けず、身の安全を守る行動を」と指摘します。

気象庁は同規模程度の地震への警戒を呼び掛けていて、私たちもできる備えをしっかり進めておくことが重要です。

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