10月27日の投開票が目前に迫った衆議院議員選挙。
浜松市中央区を選挙区とする静岡8区は安倍派の座長を務めた塩谷立さんが引退する中、5人が立候補しています。
立憲民主党・源馬謙太郎 候補:
ずるいことや悪いことをしたら、どんな政党でも政権を失ってしまうかもしれないという緊張感を今度の選挙で取り戻していきたい。この浜松から私が先頭に立って政治不信に決着をつける
立憲民主党の前職・源馬謙太郎さん(51)。
選挙戦で掲げるキャッチフレーズは「信頼。」の2文字です。
2度目の当選となった前回選は野党一本化により自民党候補との一騎打ちとなったことで悲願だった小選挙区での勝利を収めました。
選挙に関係なく地元には積極的に帰るようにしていて、市民との対話を重ねてきたと胸を張る源馬さん。
街宣車をトゥクトゥクで追走し、有権者を見つけるや否やすぐさま駆け寄り距離の近さをアピールします。
訴えているのは政治不信の払拭、そして政権交代です。
立憲民主党・源馬謙太郎 候補:
政権交代が起こり得る状態にすれば、違う党が違うアプローチを提示し国民が選べる。
これが政策のダイナミズムにもいつながるし日本の政策が前に進んでいく。地道かもしれないが訴えていくしかない
日本維新の会・寺島瑞仁 候補:
これから輝ける未来か、それとも停滞か、皆さんの力・選択にかかっている。共に日本の未来を切り拓き、日本の未来を築いていこう
日本維新の会の新人・寺島瑞仁さん(31)。
「試せる日本をつくる」がキャッチフレーズです。
今回立候補した中では県内最年少の31歳。
ロボットエンジニアとして、そしてベンチャー企業の社長として活動する中で“規制”の壁に直面することが多く政治の世界に身を投じました。
日本維新の会・寺島瑞仁 候補:
ひとりでどうやったら政治活動を一通りできるか考え構想を練って作ったのが、こちらの「維新くん」。子供もすごく喜んでくれるので。これまで政治に関心を向けていなかった人にも、一つのアプローチとして提示できているのではという手応えを感じている
自らの研究と政治を重ね合わせ試行錯誤することや失敗を糧にすることが大切と話す寺島さん。
チャレンジ精神を持った日本を作っていきたいと意気込みます。
日本維新の会・寺島瑞仁 候補:
みなさんに対する課題に向き合いどんな未来を築いてくれるのか、その2つを国民には問うて欲しい
自民党・稲葉大輔 候補:
今回は政治とカネの問題が争点。もちろん清廉潔白、全部きれいにしなければならない。私は8区の出身でもなければ国会議員でもないゼロからのスタートなので、そこはまず稲葉大輔として約束する
自民党の新人・稲葉大輔さん(50)。
キャッチフレーズは「浜松から変える。日本の未来。」です。
裏金問題をめぐって事実上党を追われ、政界から引退した安倍派の元座長・塩谷立さんの後を引き継いで挑む初の国政選。
9年半務めた浜松市議時代は3回の選挙でいずれもトップ当選を果たしましたが、静岡7区エリアの旧西区を地盤としていたため8区における知名度は低く、地域の祭りなど積極的に顔を出し、自らを売り込んでいます。
ただ、逆風の強さは感じていて「政治の信頼回復は大前提」と話した上で災害対策や子育て支援の拡充などを呼びかけます。
自民党・稲葉大輔 候補:
自民党変わるかもしれない。政治が変わるかもしれない。その期待感が今までの閉塞感を刷新・払拭し変わっていくことが大事。期待感を持ってもらえるような選挙活動をしていく
日本共産党・平賀高成 候補:
今回の総選挙で日本共産党を大きく躍進させ、裏金政治を根絶させていこう
「無反省な裏金政治への特効薬は日本共産党」をキャッチフレーズに掲げる共産党の元職・平賀高成さん(70)。
これまでに衆議院議員を1期、県議会議員を1期務めていて、国政選挙はこれが10回目の挑戦です。
前回選は野党共闘のため公示直前になって立候補を取りやめましたが、立憲民主党のトップが野田佳彦 代表になり、共産党と距離を置くようになったことから「国民の苦しみを解決するため出なければならない」と決意したと話します。
真面目に働く人が報われる社会を作りたいと政治家を志して約40年。
今回は自民党の裏金問題の追及に加え、消費税の撤廃や中小企業の賃上げなどを訴え
浸透を図っています。
日本共産党・平賀高成 候補:
1日7時間働き週35時間労働で普通に生活することができる。人間らしい健全な社会に変えていきたい。それは日本共産党(の議席)が増えていけば可能になることを訴えていきたい。ぜひ私たちの1票で政治を変えようという思いで投票に行って欲しい
無所属・加藤順久 候補:
こんな腐った政治、もう見たくない。自民党だけでなく野党も似たり寄ったり。もう限界。私たちはこんな腐った政治を倒さないといけない
無所属の新人・加藤順久さん(78)。
キャッチフレーズは「武士道の精神を取り戻そう」です。
50年近くにわたり進学塾を経営し、これまでの教え子は3000人以上。
塾生には勉強だけではなく、自らの政治観についても時折話をしてきましたが、不祥事が相次ぐ昨今の政治への危機感が募り、自らが立候補することを決意しました。
選挙期間も授業に追われ忙しい毎日ですが、街頭演説などを精力的にこなしているほか新聞折込も活用。
無所属・加藤順久 候補:
たくさんとは言えないが何人かは「この政策は自分の思った通り」と言ってくれる
日本の良さを次の世代に伝えるため国語や歴史の教科書改訂など、自らの考えをなるべく多くの人に届けようと奮闘しています。
無所属・加藤順久 候補:
何事も一気にひっくり返す革命は良くない。革命を起こしたい気分だが少しづつ日本を変え、皆さんが納得する形で改革を進めていけばいい
前回の与野党一騎打ちから一転して5人による戦いとなっている静岡8区。
選挙戦はいよいよ最終盤です。