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第28代自民党総裁に選出された石破茂 氏は党役員・閣僚人事を進めるとともに、29日午後、10月27日に総選挙を実施する考えを明らかにしました。
推薦人として石破新総裁の誕生に尽力した自民党・衆議院静岡5区選出の細野豪志 議員に聞いていきます。
党役員決定 閣僚人事も固まる
まずは改めて自民党の党4役と閣僚人事についてです。
自民党は29日、臨時の総務会を開き、石破新総裁のもとで新たな党役員人事を決定しました。
党4役は要となる幹事長に森山裕 総務会長が就任、総務会長には鈴木俊一 財務大臣、政調会長には小野寺五典 元防衛大臣、選挙対応を仕切る選対委員長には総裁選を共に戦った小泉進次郎 元環境大臣を起用することが正式決定しました。
また、閣僚人事では県内からは静岡7区選出の城内実 氏が経済安全保障担当大臣として初入閣する予定のほか、ご覧の人事が判明しています。
-城内さんが初入閣の見通しですが人事をどのように受け止めていますか?
自民党・細野豪志 議員:
城内さんは実力十分で期数も重ねているので、これまで入閣がなかったのが不思議なくらいです。しっかりと実力を発揮されると思います。
党役員人事については非常に経験豊富で安定した布陣で、まずは総選挙ですが、その後の党運営もしっかりとやっていただけると思います
-高市さんを推していた城内さんが入閣し、細野さんは閣外ですが?
派閥は無くなったが9人の候補者が出たので、それぞれの陣営から登用した方がいいという考えはあったと思います。
その中で実力がある人、それぞれの人の専門性などを加味して選んでいるので本当に人事は大変だったと思います
-細野さんご自身も民主党政権で環境大臣として尽力。閣僚への意欲は?
自民党・細野豪志 議員:
自民党に入って3年、その前の会派を含めても「役職への意欲」という立場の年数ではないと思っています。
石破さんを長年にわたり支えてきた赤沢さん、平さん、副長官になる立花さんの3人は「今回は」と誰もが思ってましたから、当然というか本当に良かったと思います。
自分自身としてはポストいうより役割をきちんと果たしていきたいと思っています
逆転勝利に「これまでの人生で一番驚いた」
続いて改めて総裁選を振り返りたいと思います。
9月27日に行われた自民党総裁選。1回目の投票で2位だった石破元幹事長が決選投票で新総裁の座をつかみました。
自民党・細野豪志 議員:(9月27日)
(石破さんは)決選投票は厳しいなと覚悟していましたので、これまでの人生で私も一番驚いた瞬間ではありました。(立憲民主党の)野田新代表と横綱相撲をとれる石破さんを選びましたので、堂々と論戦をして国民に自民党の本来の姿をお見せすることが重要だと思います
早期解散の動きに立憲民主党の野田代表は…
立憲民主党・野田佳彦 代表:
そこ(国会論戦)から逃げようとするなら、それは「裏金解散」と言わざるを得ない。旧統一教会の問題も含めて、裏金の問題を再調査しないなら「臭いものにふた解散」だと思います
推薦人がみた石破氏の勝因
細野さんは石破さんの推薦人として決選投票での勝利に「これまでの人生で一番驚いた瞬間」とも話していました
-細野さんの目も潤んでいたような感じがしましたが、どんな思い? 勝因をどう分析?
自民党・細野豪志 議員:
決選投票では180票位は行けると思ってましたが、1回目の投票で高市さんが党員票で石破さんを上回ったのは誤算と言うか想定外でした。多くの議員と話す中で「国民の意見は石破さんだろうから、決戦投票になったら石破さんに入れる」と言われていたので。
勝てるかもと感じたのは、決選投票前の5分間の演説が終わった時です。石破さんの謙虚な演説は席についても拍手が鳴りやまなかった。一方で高市さんは壇上を降りる時点で拍手が止んでいたので。
勝因を挙げるとすれば、一番は石破さんの「念の強さ」が人の心を動かしたのでは。
5回目で最後の挑戦ということで入念に政策も練り上げましたし。
-細野さんも石破さんの念の強さに動かされ支持を?
自民党・細野豪志 議員:
私の場合は基本的に理念が近いからです。外交安保、保守という面と内政では社会的弱者に対する配慮とか多様性への理解などの立ち位置が石破さんに近いので。
外交安保と内政の両面で私の考えと一番近いのが石破さんだったということです
ところで週明け30日の日経平均株価は大きく値下がりしています。取引開始直後から売りが広がる展開となりました。
-この株価の動きどう受け止めていますか?
自民党・細野豪志 議員:
気にはなります。ただし、高市総裁に期待して上がっていた分が短期的に剥がれ落ちたという感じがします。高市さんの金融緩和政策の維持は短期的には良いと思います。
石破さんの政策は金融所得課税など誤解を生んだ部分もあるし、長期的には財政規律を重んじて金融正常化を図りますが、当面はこれまでの政策を踏襲するので徐々にマーケットの誤解も解け、落ち着いていくはずです
解散総選挙は10月27日 投開票
そして、石破茂 総裁は30日、衆議院を解散する考えを表明しました。
-早期解散総選挙について、どう受け止めていますか?また、どんなことを訴えていきたいですか?
自民党・細野豪志 議員:
一般論として総選挙の票と言うのは選挙区の1票に総理の1票を託すので、早期に解散するのは当然かと思います。また、野田さんは補正予算成立後にと主張しますが、それでは来年度の予算編成にも影響が出てしまう。
党首討論の機会はあるので、それは見ごたえのあるものになると思いますし、その上で政権選択をして欲しいと思います。
いま、日本の安全保障の状況については様々な問題を抱えており、こうした時に野党が政権を奪取すると近隣諸国がどのような動きをするかわからない。
「裏金問題」を自民党が乗り越えなければならないのは、自民党のためでなく、日本国民を守るために国民の信頼を取り戻し政権を維持する必要があることを訴えていきたい
総選挙は10月27日で超短期決戦となる見通しとなっており、事実上の選挙戦が加速していくとみられます。