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9カ月で堤防決壊2回の敷地川…復旧工事終わらず住民不安「避難する準備をしている」 静岡

6月に入りいよいよ本格的な雨のシーズンが到来します。農作物の生育に必要な雨ですが時に豪雨災害をもたらすこともあります。

2023年6月の台風2号による大雨は静岡県内にも大きな爪痕を残しました。その際、磐田市の敷地川の堤防は2年連続で決壊してしまいました。住民たちはいま、どんな思いを抱えているのでしょうか。

2年連続で堤防が決壊

落合健悟 記者(2023年6月)

落合健悟 記者(2023年6月):
磐田市の敷地川です。こちら2022年の台風15号でも決壊した箇所ですが、土嚢と盛り土が崩れ今回も決壊してしまいました

2023年6月2日。線状降水帯が発生し、県内は記録的な大雨に見舞われました。

磐田市の敷地川では2022年に決壊した堤防が再び決壊。周辺の住宅が浸水するなどの被害を受けました。

敷地川の護岸工事(2024年5月)

あれから1年。河川を管理する県は、周辺約400mの区間について復旧工事を進めています。崩落した右岸の工事は6月末の完成を、左岸側は2025年の完成を目指していますが、それでも雨の季節を前に住民の不安は膨らみます。

住民の不安は募る

敷地川の周辺住民

周辺住民:
(工事が)早く進めばいいけどなかなかそこまでいかないと思う、いまの状態では。まだ安心というところまでは(いかない)なかなかね

桜田 力さん

敷地地区住民・桜田力さん:
ここまでだね、痕が見える。(Q.そこまで水がきた?)うん、ここまでずっと

2年連続で被災した桜田力さん。桜田さんは「自然災害だから仕方がない」と割り切りながらも不安を口にします。

敷地地区住民・桜田力さん:
不安はまだある。まだ工事だってやっている最中だから。大雨が降っても避難する準備を(している)、大事なものだけでも。自主避難と言うのは気を付けて頭には入れている

住民の意見を反映し水災害対策プラン

草地博昭 市長

磐田市は被害の軽減に向けて情報発信の強化をはじめ、住民に寄り沿った対策に力を入れるとしています。

磐田市・草地博昭 市長:
被災された皆さんの「雨が降ると怖い」という思いは十分に承知できるので、このぐらいなら大丈夫だろうではなくて、最大の被害を想定しながら対策をしなくてはいけないと思っているし、一方でハード的な対策をしてもそれを上回るぐらいの雨が降ることも想定されるので、避難の在り方などを市民にしっかり伝えながら安心できる環境を整えていきたい

治水対策推進協議会(2024年5月)

5月29日、県と磐田市などは敷地川の堤防強化といった氾濫防止の対策やリスク情報の周知啓発などを盛り込んだ「水(みず)災害対策プラン」の原案をまとめました。

榊原 正彦 所長

県袋井土木事務所・榊原正彦 所長:
このプランはあらゆる関係者が連携して作り上げていくもの。まずは行政サイドが中心に作り上げたプランを地元に下ろして、地元の意見を今後反映してより良いものにしていくことを考えている

水災害対策プランは原案に地元の意見を反映させた上で6月末までに策定し、公表する予定となっています。

敷地川の氾濫と対策について

敷地川は2022年9月の台風15号と2023年6月の台風2号の豪雨、9カ月間で2度決壊しました。

こうしたことから静岡県・磐田市・袋井市は治水対策推進協議会を設置して検討を重ね、この度「水災害対策プラン」の原案をまとめ上げました。

これからも住民の声を聞きながらアップデートを目指していくことになります。

蓮見アナウンサーと笠井さん

-敷地川周辺住民の不安・復旧の進捗についてどのように感じますか?

元フジテレビアナウンサー・笠井信輔さん:
同じ堤防が二度決壊するというのはあってはならないことだと思います。とにかく出来るだけ早く工事を完成させないとね

バレーボール元日本代表・大山加奈さん:
一生懸命復旧作業を進めて下さっているのでしょうけど、左岸の工事が来年完成と言うのはやはり不安だと思う。1日も早い完成をお願いしたいですね

静岡県や気象庁の災害情報活用を

住んでいる土地やその時々の雨の降り方などで出される情報や取るべき避難行動も異なってきます。

気象庁からは警報や土砂災害警戒情報などが出され、市町からは避難指示が出されますので、的確な情報収集と避難の判断が重要となってきます。

基本的には災害の危険レベル4までに避難を終えることが大切ですが、高齢者の方などはレベル3の段階で安全な場所に移るなど早めの行動を心掛けていただきたいところです。

「サイポスレーダー」と「キキクル」について

こうした災害情報を入手する手段として静岡県の「サイポスレーダー」や気象庁の「キキクル」などを活用するのも有効です。

県の「サイポスレーダー」のサイトにアクセスすれば、河川情報、防災情報、気象情報等を確認でき、大雨や台風の時などの防災情報として、また、日常の生活情報として幅広く利活用できます。

また、気象庁の「キキクル」は大雨による災害の危険度を段階的に色分けし、地図上に表示するシステムで、ホームページで公開されています。浸水や洪水など災害発生のリスクが一目で分かり、気象庁は「避難の判断に役立て、自ら命を守って」と積極的な利用を呼び掛けています。

蓮見アナウンサーと大山さん

-いざという時に備え、大雨が来る前に使い方など確認しておくことも大切?

元フジテレビアナウンサー・笠井信輔さん:
「キキクル」は色が変わってすごく分かりやすいのでお勧めです。また、自分が住んでいる地域で何が危険なのかしっかりと把握しておく必要がありますね。とにかく身を守るためには早めの行動を心掛けて欲しいと思います

バレーボール元日本代表・大山加奈さん:
私も天気情報はこまめにチェックしています。特に最近は急変することが多いので。それと、高齢者の方や小さなお子さんが居る方はお互いに助け合えるようなコミュニティを作っておくことも大切だと思います

松下アナウンサー

本格的な雨の季節はこれからが本番です。

災害は他人事ではありません。自分事として、万一に備え、避難行動や非常時の持ち出し品の確認など今のうちに是非行っておきましょう。  

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